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提督はBarにいる。
山葵の美味さ・3
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るぞ。

 ここで漸くパスタを茹でる。茹で加減はアルデンテ……大体、袋の表示時間より1分短く茹でると丁度いいぞ。

 パスタが茹で上がる直前に、ソースに再点火。ソースが温まってきたらここでワサビを投入。仕上げ寸前に入れる事で、火を通しつつも辛味と風味を飛ばし過ぎないようにするための、このタイミングでの投入だ。

 パスタが茹で上がったらしっかりと湯切りをして、フライパンに入れてソースと絡める。火を通し過ぎると台無しになってしまう為、手早く絡める事。

 塩、胡椒で味を整えたら盛り付け。仕上げに刻み海苔や大葉を散らしても〇。


「ハイよ、ご注文の『海老と高菜のワサビクリームパスタ』だ」

「頂きます!」

 親潮、今度はパスタを啜る事なく、フォークに巻き付けて頬張っている……が、何とも微妙な顔をしている。

「どうした?マズかったか?」

「いえ、とても美味しいんですが……これ、ワサビ必要なんでしょうか?」

 確かに、味のメインは高菜と海老から出た出汁でありワサビは隠し味的に少ししか入っていない。

「ワサビの量的にはそう見えるんだがなぁ……ワサビ抜きで作ると、画竜点睛を欠くというか、な〜んか一味足らない味になっちまうんだよ」

 味に締まりが無いというか、何か一味足らなくてモヤッとするのだ。ワサビ抜きで作ると。味の決め手ではなく、欠かす事の出来ない隠し味として料理全体を支えるというのもアリだと思ったんでな。このレシピを作ってみた。




「でも美味しいんですねぇ、ワサビクリームパスタ。初めて食べたのでビックリしました」

「まぁな。クリームパスタの味を引き締めるのにマスタード入れたりするんだが、その代わりに使ってみたら美味かった、って所じゃねぇか?」

「じゃあ、私にも作れますかね?」

「あぁ、割と簡単なレシピもあるぞ。それ覚えておけば具材を変えてアレンジも効くし」

「それ!それを教えて下さい提督!」

「OKOK、作りながら教えてやっから。まずは落ち着け」

 酔っ払うとテンション上がるタイプか?親潮。まぁいい、作ってみせてやろう。


《生クリーム無し!アボカドと牛乳でワサビクリームパスタ》※分量2人前

・アボカド:1個

・玉ねぎ:1/4個

・ハム:6枚

・牛乳:400cc〜

・ワサビ:小さじ1〜お好みで

・塩、胡椒:適量

・オリーブオイル:小さじ位

・パスタ(お好みの種類を):200g位

 使う野菜の決め手はアボカド。読者諸兄から『またかよ!』とツッコミをもらいそうだが、ワサビと相性が良いんだから仕方無い。それに俺個人が個人的に好きだってのもあるが。アボカドの脂肪分でソースにとろみとクリーミーさを出す
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