45穢された仄かな恋、快楽堕ちのヤンキー女
[5/15]
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
躇した。
「何でしたら、今すぐ孫を連れてきやす、顔だけでも見てやっておくんなせえ、あっしに似ず、結構器量良しなんでさあ、どうかっ」
この手口と、コンパクトに纏まった綺麗な土下座を見て、その孫娘に思い当たった祐一。それは一時間目の休み時間、見せられたばかりだった。
「あ、何となく誰だか分かったような気が…」
「そいつは話が早え、すぐ連れてきますんで待っててくだせえっ」
「ああっ、待ってくださ〜〜い」
祐一の言葉なんか聞いちゃあいねえ用務員のおじさんは、Bダッシュで校内を駆けて行った。
この後は未来予知しなくても、授業中だか自習中の隣のクラスにおじさんが駆け込み、「ちょっと来やがれ、今すぐだっ、馬鹿野郎っ!」などと騒ぎを起こし、孫娘の方も「クソジジイッ、学校では他人だって言いやがったのはテメエだろうがっ、とっとと出て行けっ!」となって、軽〜く拳で語り合って、胃袋の辺りに一発イイのを貰った孫の方が、首根っこを掴まれて生徒指導室方面に連行されていくのが目に見えてしまった祐一クンだった。
「あの、川澄さん…… 今の話は本当なの?」
ダメージから立ち直った保健医が、震えながら舞に語りかけたが、その表情は化粧も落ち、生徒よりもひどい泣き顔になっていた。
『ええ、先生にも見えるでしょ? このイザナミの印が…』
まだ泣きながら笑っている舞が、自分の近くにある矢印のような、「!」マークのような、自分に付けられた刻印を指差した。
『これで私はこの世界から守られる。皮肉でしょ? さんざんこの世界から嫌われた私が、次世代の人類の母に選ばれるなんて… ふふっ、先生はどうやって私を殺すの? もう私には刃物も銃弾も通じない、今朝の爆弾も通じない、どうするんですか?』
朝の蓮コラ爆弾の存在も知っていた舞だが、もうその程度では仮のイザナミを消すこともできない。
秋子のように吹き飛ばそうとすると、その報いを受けて別の何か、株価や債券が吹き飛ぶ。妖狐の各家も「忌み子」を消す手段を無くした。
『サデケスマハテ……(以下略)』
一般人達の記憶を消し、命を守ってやった美汐だが、その配慮も虚しく、翌日には公安や中国人の別人に背乗りされて、別人が術を使って教師面をして教鞭を振るうようになった。
生徒指導室2
「もういいですか? 早くしないと外の人達が待ちかねて襲いかかってきますよ、警察の人も帰っちゃいましたし、誰も助けてくれません」
窓際に立った栞が、窓を開けて外にいる連中に合図を送ろうとしていた。これが親指を下に向ける処刑宣告や、特攻服を窓から投げ捨てるような行為なら、この学校は地獄になり、舞もそれを止めようとはしない。
地獄の始まりを見て、佐祐理と祐一と名雪だけを守って、他はどうなろうと放置する。もちろん教師達がバスケットのゴールにダ
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2025 肥前のポチ