暁 〜小説投稿サイト〜
ソードアート・オンライン 〜槍剣使いの能力共有〜《修正版》
SAO編ーアインクラッドー
13.世界の終焉
[8/15]
[8]
前話
[1]
次
[9]
前
最後
最初
[2]
次話
するとヒースクリフの横にいた人形がゆっくりと目を開くと、声をあげた。あの男と同じ声で、同じ表情で、同じ口調でだ。
「確かに本物のわたしと比べてしまえば、君たちに想像通り、AIである分劣るはするだろう。しかし、その代わりにちょっとしたハンデがわたしにはある。心配をすることなどない」
AIのヒースクリフは、坦々とした口調で説明する。
「ハンデだと?」
「ああ、こちらのAIには君たちの戦闘データが完全にインプットされている」
つまり、普通に戦ったら絶対に倒せないと言うことになる。
「だが、それはシステム上のことだ。それを超えることができれば、勝つことは容易いだろう、シュウ君」
ヒースクリフは真っ直ぐにシュウを見る。
それは挑発、いや、挑戦しろと言うような目だ。
システムを超える。そんなことができるのか。
システムとはこの世界における絶対の力。それに抗えというのか。
───やってやろうじゃねぇか!
シュウは小さく笑みを浮かべる。
「キリト……人形は俺に任せろ」
「……シュウ」
キリトは大きく頷いた。
「無論、こちらのAIのわたしを倒したとしても条件は同じだ。全プレイヤーの解放を約束しよう」
その言葉だけを聞いてシュウの覚悟は完全に固まった。
「キリト、シュウ……やめろぉぉ!!」
「キリトーッ! シュウーッ!」
エギルとクラインの声は、動けない体で声を張り上げるが、それでシュウたちを止めることはできない。
キリトがエギルと視線を合わせ、小さく頭を下げた。
「エギル。今まで剣士クラスのサポートありがとな。知ってたぜ。お前が儲けのほぼ全部を中層ゾーンのプレーヤーの育成につぎ込んでたこと」
そして次にクラインの方を向き、
「クライン。あの時、お前を……置いて行って悪かった……」
「て、テメェ、キリト! 謝ってんじゃねぇ! 今、謝るんじゃねぇよ、許さねぇぞ!! ちゃんと向こうで飯の一つでも奢ってくれねぇと許さねぇぞ!! 絶対許さねぇからな!!」
クラインは目に涙を浮かべながら叫ぶ。
「わかった、向こう側でな」
キリトは、アスナをじっと見つめる。そして、ヒースクリフの方を向く。
「悪いが、一つだけ頼みがある」
「何か」
「簡単に負けるつもりはないが、もし俺が死んだらしばらくでいい……アスナが自殺出来ないように計らってほしい」
「よかろう」
「キリト君! ダメだよ! ……そんなの……そんなのないよ!!」
涙交じりのアスナの絶叫が響いた。しかしキリトはヒースクリフの方に向き直ると振り返ることはなかった。
「……後のことは頼むぞ。みんな」
シュウは聞こ
[8]
前話
[1]
次
[9]
前
最後
最初
[2]
次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]
違反報告を行う
[6]
しおりを挿む
しおりを解除
[7]
小説案内ページ
[0]
目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約
/
プライバシーポリシー
利用マニュアル
/
ヘルプ
/
ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ