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ソードアート・オンライン 〜槍剣使いの能力共有〜《修正版》
SAO編ーアインクラッドー
13.世界の終焉
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かなりの大技だ。
すると茅場はそれを待っていたと言わんばかりの表情を浮かべる。
しまった。そう思った時には既に遅かった。
二手刀の最大の利点は、他のスキルに劣らない威力を誇ることだ。しかし、それは同時に大きな隙を生み、さらには最大の利点である技後硬直の影響を受けないということができなくなる。
つまりそれは、スキルキャンセルもコネクトも行えないということになる。つまりこの二十連撃で茅場を仕留めなければ、シュウの敗北は確定する。
次々と放たれる紅い刃。だが、それはことごとく盾に防がれる。
そして最後の攻撃も無情にも盾に防がれる。
そして大きな硬直がシュウの身体を襲う。それはもはや抗えないシステムの力だ。
「さらばだ……シュウ君」
クリムゾンレッドの光を纏った長剣がシュウめがけて振り下ろされる。
───ごめん。約束守れなかった。
敗北を覚悟して目を閉じる。
『コラ! しっかり前を見る!』
聞こえた懐かしい声にシュウは目を開けた。
それはまるで時間が止まったような世界だった。何もかもが止まった世界。そんななか動く人影の姿。
その姿をシュウが見間違うわけがなかった。
───ごめん。
『なんで謝るの?』
───俺は、君との約束を守れなかった。もう終わりだ。
すると人影は少し首を傾けたのちに笑ったように顔の形を変えると、
『まだ、負けてないじゃん。ここから反撃だよ』
───無茶言うな。俺にはもう動く力がない。あいつの攻撃を防ぐことはできない。
するとシュウの右腕を誰かが押す。そしてゆっくりとウインドウが表示されていく。さらに勝手に画面が動くと《クイックチェンジ》の画面へと変わる。
『これで戦えるだろ! ぶちかませよな、シュウ!』
『うん、シュウならきっと勝てるよ!』
いつもムードメーカーだった少年と冷静にみんなのことを思ってくれた少年の声だ。
『後はそれをいつもみたいに殴りつけるだけだ。そのぐらい俺たちの力がなくてもできるだろ』
しっかり者のみんなをまとめてくれた少年がいつもみたいに挑発する。
───ああ。これなら簡単だ。
シュウは静止した世界で拳を握り締める。
そして世界がゆっくりと動き出す。そのわずかな瞬間、消えそうな小さな声だった。だが、シュウにははっきりと聞こえた。
大好きだった・・少女の声が、
『シュウ……世界を救って』
そして静止していた世界が完全に動き出した。振り下ろされる長剣は迫り来る。
シュウは力を目一杯振り絞って表示されるウインドウを殴りつけた。
右手の手刀が消失のエフェクトともに空中に光が集結していく。それがオブジェクト化する前に握る。
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