暁 〜小説投稿サイト〜
ソードアート・オンライン 〜槍剣使いの能力共有〜《修正版》
SAO編ーアインクラッドー
13.世界の終焉
[12/15]

[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話
見て考えが改められたよ」

 茅場は笑みを浮かべる。

「それでわたしは一つの能力を加えてユニークスキルという形でこの世界に実装した」

 それが技後硬直の影響を受けない。
 確かにその能力によってシュウの攻撃パターンはさらに広がった。しかし、それがこの世界の神によって決められたことだった。
 それならば、ハナからシュウはこの世界の一部に組み込まれていたということになる。
 シュウは口角の端をわずかに吊り上げて笑う。

「だったらテメェに感謝しねぇとな。これでもテメェを殺せるんだからな!」

 それがどうしたというのだ。
 《手刀術》がシュウのために作られたスキル。ならば、それはこのスキル力を全て引き出せるのはシュウだけということだ。
 閃光を纏った右腕が盾と激突する。続けて左の刃が追撃。しかし、それも長剣に防がれる。
 ソードスキルを使用するのはやつの体勢を崩したその瞬間しかない。
 連撃のソードスキルもキャンセルも繋ぎも意味がないとなればソードスキルに頼らない攻撃でやつを崩して決めるしかない。
 だが、それはことごとく盾と長剣に防がれる。
 わずかに見える茅場の顔はまるで退屈だと言わんばかりの表情を浮かべている。

「さらばだ……キリト君」

 シュウの耳がそんな声をとらえた。わずかに首をそちらへと向けると紅の光を纏った長剣が高々と掲げられ、それは動かないキリトへと振り下ろされる寸前だった。

「キリト──ッ!」

 しかし、叫びは届いても助けに行けるような距離ではない。振り下ろされる長剣と、立ち尽くすキリトの間に人影が飛び込んでくる。それは、栗色の長い髪の少女だ。アスナだ。
 宙を舞うように現れた少女はキリトを庇い振り下ろされる長剣の刃を受けた。
 そしてキリトの腕の中でぐったりと倒れこむ彼女はそっと瞼を閉じた。そして無情にもシステムはアスナの身体をポリゴンのカケラへと変え、一瞬でその姿を消した。

「アス……ナ……」

 シュウの身体に大きな衝撃が加わった。
 茅場の盾がシュウの身体を吹き飛ばした。

「これは、驚いた。自力で麻痺から回復する手段はなかったはずだがな。こんなことも起きることかな」

 最愛の人を失って完全に戦意を喪失するキリト。その場に膝をついていつ倒れてもかしくない。このままではキリトも死んでしまう。
 その前にシュウは目の前のこいつを殺すしかない。

「うおぉぉぉ!!」

 雄叫びをあげてシュウが両腕に纏っていた光が真っ赤に染まりあがる。それはまるで血のようだ。
 自らの力のみで敵を殺すという意思が生み出した覇王の連撃。
 ───二手刀上位剣技《覇撃連殺》
 二つの真っ赤に染まった刃が相手の命を散らすまで攻撃をやめない二十連撃の手刀の中では
[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2024 肥前のポチ