暁 〜小説投稿サイト〜
ソードアート・オンライン 〜槍剣使いの能力共有〜《修正版》
SAO編ーアインクラッドー
13.世界の終焉
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にその部屋からは異様な雰囲気が漂ってくる。
 昨日の話を聞くに偵察部隊がボス部屋を確認しにいったところ数人が入ったところで扉が急に閉まり、次に開いた時にはボスの姿もプレイヤーの姿も見当たらなかったという。プレイヤーたちは転移結晶で逃げたのではなく死亡していた。
 つまりこの部屋も結晶無効化の可能性が高い。
 それに七十五層。クォーターポイントと呼ばれるSAO内でも以上なまでに強いボスがいる層だ。これまでの二十五層、それに五十層も多くの犠牲者を出した層だった。
 つまり今回も生半可な強さではないはずだ。七十四層だってキリトが二刀流を使わなければあれ以上の被害が出ていたのは間違いない。
 今一度、集まったプレイヤーたちは装備の確認をする。力を出し惜しみして勝てる様な生半端の敵じゃないはずだ。

「準備はいいかな」

 扉の前に立つヒースクリフ。

「基本的には、血盟騎士団が前衛で攻撃を食い止めるので、その間に可能な限り攻撃パターンを読み取り柔軟に反撃してほしい。厳しい戦いになるだろうが、諸君の力なら切り抜けられると信じている。解放の日のために」

 その場にいる皆が声をあげる。その光景は過去にも見たことがあった気がした。始まりでもあった二年前の光景。自分のためではなく、皆のために戦おうとした戦士ナイトの姿を思い出す。
 だが、シュウにはもう一つやらなければいけないことがある。この戦いを生き抜いてなんとしてでも果たさなければいけないことがある。

「死ぬなよ」

「お前こそ!」

「今日の戦利品で一儲けするまで死ぬ気はねえぜ!」

 キリト、クライン、エギルが互いに言葉をかける。そしてついに始まる未知のボス戦。

「戦闘開始!!」

 ヒースクリフの声とともに、プレイヤーたちは一斉にボスの部屋に侵入する。部屋の中は薄暗くボスの姿は見当たらない。
 すると退路を閉じるようについさっきまで入ってきた扉が閉ざされてシステム的にロックされる。それに加えてここは結晶無効化エリアだ。つまりボスを倒すまでここから出ることは出来なくなった。
 緊張の糸がこれでもかと言うくらいに張り詰められる。
 静寂。辺りには音一つない無が広がっている。

「なにも起きないぞ」

 しびれを切らしたプレイヤーが呟いた瞬間だった。
 カタ、と微かに何かが動く音がした。それとともにとてつもない殺気が上空から降り注いで来る。

「上よ!!」

 アスナの声に見上げるとそこには、全身が骨の骸骨のサソリのモンスター。巨大な二本の鎌、長い尻尾。それでいてかなりの大きさだ。

「……スカル!?」

「……リーパー!?」

 《The Skullreaper》──骸骨の狩り手──

「固まるな! 距離をとれ!」

 
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