0036話『提督の心の行方』
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るのは私だけではありません。妖精さん…?》
榛名が榛名の艤装に宿っている妖精さんを呼んだ。
すると机の上に妖精さんが実体化して、
《妖精さん。私とあなたで提督を守りましょう。私がカバーできない部分はお願いします》
【わかりました。お任せください。
この世界で一番提督との付き合いが長いのは私なんですよ?
ですから艤装の扱いは私がきっと補助します】
そう言って妖精さんも胸を叩いて私を手助けしてくれることを約束してくれた。
「頼もしいな…。普段、私達は無意識に妖精さんと意識を共有しているが、姿を現して尚且つ表立って協力はした事がない」
長門のそのセリフを聞いて驚いた。
妖精さんって普段から艦娘のみんなには見えているものではないのかと。
だけど、考えてみればそうだな。
艦娘と艤装は一心同体だ。
だから無意識化で艤装を操作できるのだろうと。
妖精さんが私の時は表立って出てきたのは私が頼りない証だ。
だから榛名と妖精さんには最大限手伝ってもらおう。
「ありがとうな。榛名、妖精さん…」
《いえ。提督を守るためならなんでもします!》
【はい。最大限力になります】
二人の返事に私は勇気が湧いてくる感覚をしだしていた。
今ならできない事などないんじゃないかという錯覚さえ感じる。
「…わかった。それでは最終作戦のために皆を執務室に呼ぼうか」
「ああ。鎮守府はこの長門に任せておけ。だから提督、派手に暴れてこい」
《榛名も頑張ります!》
【やってやりましょう】
三人の声を聞きながらも私は受話器を取るのであった。
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