0035話『前哨戦、出撃する空母機動艦隊』
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んだ。
それに榛名も私の手助けをしてくれるというし怖いモノなんてないと思っている」
「そうなんだ…榛名、聞いているんでしょう? ちょっと出てきて」
《はい》
それで榛名が透明な姿で出てきた。
「提督さんは、私達の提督さんなんだよ。だから一緒になんか絶対に逝かせないんだからね…?」
《はい。私も絶対に提督を逝かせたりしません。だから瑞鶴さん、信じてください》
「そう…榛名がそう言うんだったらもう信じたかんね?」
それで瑞鶴は普段通りの人好きのするような笑みを浮かべた。
そして場は落ち着いたので話を再開しようと思う。
「それでは話を再開する。瑞鶴、翔鶴、大鳳は敵深海棲艦を艦載機で圧倒してくれ」
「わかったよ提督さん」
「わかりました提督」
「はい。この大鳳にお任せください」
それで空母の三人は頷く。
「そして摩耶は対空特化にしてあるので敵艦載機を第二艦隊の秋月とともに撃ち落としてくれ」
「おう! 任せろ! 防空巡洋艦の腕の見せ所だ」
「微小ながらもこの秋月にお任せください。いいわね? 長10cm砲ちゃん?」
摩耶が元気に頷いている横で秋月が長10cm砲ちゃんに呼びかけていて、長10cm砲ちゃんも砲塔を何度も動かして応えていた。
「そして妙高とザラが敵前線を高火力で屠ってくれ」
「わかりました。この妙高にお任せください」
「はい。ザラは粘り強さがモットーですから必ず食らいつきます!」
妙高とザラも礼儀正しく答えていた。
「最後に第二艦隊は夜戦でとどめを刺してくれ」
私の発言に那智と足柄がまるで戦闘に飢えているような笑みを浮かべて、
「任せろ。提督、貴様の期待には応えてやるさ」
「ええ。やっと出番が巡ってきたんだからきっちりこなしてみせるわ」
そう答えた。
次に阿武隈と北上が、
「阿武隈、期待に応えますね」
「北上さんも今回は本気でいかせてもらうね」
最後に雪風が、
「しれぇが安心して出撃できるように見事敵深海棲艦を叩いてみせます!」
みんなが答えてくれたのを確認して、
「よし。では出撃してくれ。いい報告を期待している」
「「「了解」」」
それで全員は出撃していった。
「提督…? 道中は特に小破したものはいませんがどうしますか…?」
『油断せずに進んでくれ』
「わかりました」
出撃していった後に、提督に指示を仰ぎながら私、妙高は旗艦を任されながらもとある事を考えていました。
提督は笑顔で私達を送り出してくれましたがその実、きっと怖がっているのだと。
瑞鶴さんの発言で執務室の中の空気は少し悪くなり、私はそれで提督の事をしばし見ていたのですが、提督は普段通りに私達に
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