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IS【インフィニット・ストラトス】《運命が変わった日》
【第558話】
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食べます?」
「はいは一回! ……そうね、少し品が無いけど床で食べましょうか? ……せ、背中合わせで」
何で背中合わせって言ったのか自分でもわからなかった、多分赤くなった自分を見られたくないとかそんな下らない理由だろう。
じゃなければ好きな男子と面と向かって食べないという選択肢はないからだ。
一方のヒルトは小さく頭を傾げながらも――。
「わかりました。 んと……じゃあこれを敷くんで、刀奈はここに座ってください」
綺麗なハンカチを取り出したヒルトはそれを床に敷き、背を向けて片膝を立てる様に座った。
ヒルトの小さな気遣いが嬉しかった、当たり前の行動一つで心が暖かくなった。
背中合わせに座り、三角座りをする刀奈はヒルトに背中を預けるようにもたれ掛かる。
一瞬反応するヒルトに、刀奈はくすっと笑みを浮かべると改めて今、彼に一番近いのは未来ちゃんではなく自分なのだと頷いた。
「ねえ、ヒルトくん?」
「ん? どうしました?」
呼び掛ければ直ぐに反応する、そういうのも悪くないなと改めて思う刀奈。
「最近……どう?」
「どう……とは?」
「調子とかどうかなって」
「ん〜。 何の調子かによりますね」
体調なら問題はない、金回りならどうしようもなく、かといえば代表候補生になれなかったのを聞かれてるのであれば特に興味がないとしか言い様がなかった。
刀奈自身も何の調子聞こうかとも思ったが、曖昧にして言ってみた。
「ぜ、全体かな。 ヒルトくんにとっての全体的な調子よ」
「全体……まあ色々ありますが、頗る悪くないとは思います」
「そ、そうなんだ」
それだけを聞くと二人の間に沈黙が訪れた。
刀奈自身、会話が途切れるとは思わず、仮に何を話せば良いのやらとぐるぐる二十日鼠の様に思考が乱される。
「んと、とりあえずおにぎり食べて良いですよ? 俺も小腹空きましたし」
そう言ってヒルトは大きめの弁当箱を取り出し、中を開いて見せた。
シンプルな塩おにぎりから定番の鮭やツナ、梅干しや昆布などが入ったおにぎりが列を為して現れた。
一角にあった三個だけは抜けているのだが。
「じ、じゃあ頂くわね?」
そう言って手近な鮭おにぎりを取り、そのまま小さく一口食べるとお腹が空いていたのもあってか凄く美味しかった。
「ん♪ 美味美味♪」
「ははっ、なら良かった」
ヒルトはそう言ってからシンプルな塩おにぎりをぱくっと頬張る。
暫くおにぎりを食べもって二人で互いに他愛ない話を繰り広げていく中、ふと時計を見たヒルト。
「っと、
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