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ラインハルトを守ります!チート共には負けません!!
第八十八話 これが両雄の初対決になるでしょうか。(その1)
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先鋒に側面から襲い掛かる。ビームを撃ちまくり、一瞬たりとも足を止めることなく、ガリガリと削り取るような執拗さで襲い掛かった。ビッテンフェルト艦隊の足が一瞬止まる。左右からの側面攻撃は、ビッテンフェルト艦隊の先鋒を孤立させるほどの激しさだった。思わず彼女だけでなく幕僚たちも成功を確信した声を上げた。
ティファニーとすれば敵の先鋒のみを孤立させることで、いったん向こうは戦線を立て直すだろうと思ったのだ。
 ところが、ビッテンフェルト艦隊の先鋒の勢いは止まらなかった。後続のことなど知ったことかと言わんばかりに先鋒の勢いは衰えることを知らず、目標をA集団に進路を変えて突撃してきたのである。
「A集団は後退!!B集団は側面砲撃!!・・・敵を近づけさせるな!!」
最後が声が裏返るのが分かった。後退しつつあるA集団に襲い掛かったビッテンフェルトの先鋒、そう、たかだか先鋒なのであるが、それが恐ろしい勢いでA集団を侵食しつつある。
(ビッテンフェルト・・・!!化け物じみているわ・・・・!!)
かすれた声で心の中で呟きながら、それでもなおあきらめずに指揮を執り、必死に押し返そうと頑張った。拘置しておいた一隊を増援としてA集団の後詰に回し、さらに自身の本隊から一隊を迂回させて敵の本隊側面に回り込ませてけん制砲撃を行う。
 敵の足がやや止まった。さすがに本隊を攻撃されては敵も戸惑うものと見える。ティファニーは束の間ホッと一息を吐いた。
「敵の攻撃が、艦載機母艦に集中しつつあります!!」
という悲鳴のような報告がもたらされ、彼女の安息をぶち破ったのはその時だった。艦載機母艦部隊は通常敵に対して露出することはない。長距離を活かした先制攻撃をもって敵を仕留めるのを得意とする。それが敵の攻勢の前に露出を余儀なくされているのは、護衛の艦隊がやられてしまったからだ、と理解するまで数瞬を要した。露出した艦載機母艦の前に敵が殺到するのが、本隊から視認できた。
「・・・・・・!」
ギリッと歯が食いしばられる。
「このままでは艦載機母艦が全滅します!司令官、後退の許可を!!」
後退というが、それが夢物語であることは冷静な人間から見ればわかりきっていることだった。後退速度よりも敵の前進速度の方が早いのである。
「・・・・・・・・。」
手が震えた。指揮棒が彼女の手の中でしなっている。彼女としてはこんな指示を出すこと自体全身が震えるほどの屈辱なのだが、もはやためらっている場合ではなかった。
「・・・・艦載機母艦乗組員は総員脱出!!母艦は自動操縦にして全艦敵に向けて突撃!!」
ティファニーの指示に幕僚は唖然となる。司令官は気でも触れたのではないか?
「いいから、時間がないわ!!言う通りに・・・いう通りにしなさい・・・・!!」
思わず横を向いてしまったのは、幕僚たちから向け
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