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ソードアート・オンライン 〜槍剣使いの能力共有〜《修正版》
SAO編ーアインクラッドー
11.虚言と死神
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「何が目的だったかしらねぇけど、ソロで最前線は危険だぞ。ちょうど俺も帰るところだし街まで送るよ」
シュウが彼女の横を通り過ぎようとすると右手を勢いよく右腕を掴まれた。
「急いでください! このままじゃ、あいつらが動き出します!」
突然、大きな声を出されて驚いた。
「どうしたんだよ、それにあいつらって……?」
すると少女は、俯く。そして震えながら小さな声で呟いた。
「……《
笑う棺桶
(
ラフィン・コフィン
)
》」
なぜそいつらの名前がここで出て来るんだ。
だってあいつらは、数ヶ月前にギルドもろとも滅んだはずだ。
しかし、その考えは瞬間的に否定された。
あの時、リーダーのPoh、そして参謀のライアは、討伐戦にすら姿を現していなかった。
「……残党がまだ動いてるのかよ」
少女は小さく頷いた。
「クソッ! どこだ、どこに奴らはいる!!」
少女の肩を掴んで強い言葉でまるで怒鳴りつけるように声を荒げる。
すると少女のマントがまくれ素顔が現れる。ふわっとした長い髪におっとりとした瞳だが、今は恐怖を浮かべている。
その顔にどこかで見覚えがあった気がした。
しかし、今はそれを思い出している時ではない。
自然と肩を掴む力が強くなって、苦痛の表情を浮かべる少女。しかし、そんなことを構っている余裕がないほどにシュウは焦っていた。
「五十五層の迷宮区の手前で、獲物を待つって」
「……五十、五層?」
その言葉にシュウは血の気が引いていく。
それって確か、キリトが訓練で向かってるって場所じゃなかったか。
つまり今回の標的は……
「クッソが……ッ!」
シュウはアイテムから転移結晶をオブジェクト化し、すぐさま五十五層へと転移した。
一人残された少女は、腰が抜け、その場に座り込んだ。
「……これで、少しは返せたかな」
まだ腰が抜けて動けそうにはない。
あの騎士がリポップする前に自分も転移結晶で逃げなくてはならない。
力が抜けたのが足に無理矢理力を入れて立ち上がろうとした時、バランスを崩して倒れてしまう。マントがはだけて足があらわとなる。
そこには……棺桶が笑っていた。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
第五十五層・迷宮区前
シュウは五十五層の迷宮区へと降り立つとすぐさま迷宮区を抜け出して街の方向へとめがけて走り出した。
幸いなことに五十五層は迷宮区に行くまでの道が岩壁に囲まれた一本道だ。なのでこの道を戻っていけば確実にキリトたちにぶつかる。
フレンドの表示でキリトの位置を確認する。もうすぐ近くにいるようだ。まだ生きている。
それだけでとりあえずは安心だ。
しかし、
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