最終章:夢を追い続けて
第48話「“対話”」
[1/8]
[8]前話 前書き [1]次 最後 [2]次話
=out side=
「...やはり無理、か。」
「このままでは授業もできませんね...。」
学園にあるISの前で、千冬と真耶はそう呟く。
桜たちの世界に対する宣戦布告の後、結局学園は臨時休校。
教員たちで対処に動いていた。
「専用機持ちはどうなんだ?」
「....何人かは動かせますが、全員ではありません。」
「...ISに対する印象か...。動かしているのは?」
「一年の篠咲君と篠咲さん、それと更識さんだけです。他の方は...なんというか、動かせそうで動かせないと言った、一押しが足りない状態のようです。」
元々“翼”や“相棒”と言った印象でISを使っていた秋十とマドカ、簪は動かせるが、道具とは思っていなかったものの、あまりそう言った印象ではなかった他の者は、後一押しが足りないかのように動かせないらしい。
「...一度、一年の専用機持ちと生徒会長をアリーナに全員集めてくれ。」
「分かりました。」
千冬が真耶にそう指示を出し、真耶は駆けだす。
「飽くまで自由に羽ばたくための“翼”。...ISそのものに気に入られない限り、乗れないと言うのなら、私が後押ししてやるか。」
一人残った千冬は、一足先にアリーナに向かいつつ、そう呟く。
「勝手に全てを背負い込むなど、させんぞ馬鹿者共が...。」
二人の幼馴染として、千冬は止めようと決意を新たにした。
「集まったか。」
「...専用機持ちを集めてどうするつもりなの?冬姉。」
一夏を除いた専用機持ち全員を千冬は見渡す。
そこへ、なぜ集めたのかマドカが聞く。
「今、世界中はパニックに陥っており、それに付け込んで悪事を起こす輩も増えるだろう。そして、女尊男卑の風潮を生み出したISを恨む者が、このIS学園を攻めてくるかもしれん。」
「...ありえる話ですね。実際、更識でもそういった怪しい動きは捉えています。」
混乱に乗じて悪事を為す輩が出てくると、千冬は前置きを言う。
「そのため、防衛のためも兼ねて、お前たちにISを動かせるように....いや、ISで羽ばたけるようになってもらう。」
「...なるほどね。」
言い直した千冬に、マドカは言わんとしている事を理解した。
「防衛も“兼ねて”...ね。私と秋兄、簪以外は動かせそうで動かせなかった。...“対話”させるために皆を連れてきたんでしょ?」
「...ばれていたか。その通りだ。元々専用機を持っている者は何かしらISに思い入れがある。大抵は“相棒”と言った風にな。だが、それでもお前たちが動かせそうで動かせないのは、
[8]前話 前書き [1]次 最後 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ