暁 〜小説投稿サイト〜
ソードアート・オンライン 〜槍剣使いの能力共有〜《修正版》
SAO編ーアインクラッドー
10.ぶつかり合う特異能力
[7/8]

[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話
し、ヒースクリフはシュウが放つソードスキル、ソードスキルへのモーションを知っているということだけはわかる。
 だからこそ、あいつはモーションから事前に何が来るかを予知することができる。《五連星》を放ったタイミング。あの瞬間は、わずかではあったがヒースクリフは盾によって視界が狭くなっていた。
 だから、シュウのモーションに気づくことができなかった。もしくは《手刀術》のソードスキルを知らない。
 前者であれ後者であれ、この想像が事実ならばヒースクリフの《絶対防御》を打ち砕ける。
 シュウは槍を後ろへと引き絞り、右足を前に出すと同時に前方へと投げた。
 ───槍投撃技《レイヴァテイン》
 真紅をまとった槍は空を裂き、ヒースクリフへと一直線に突き進む。
 ヒースクリフは回避するのではなく槍の軌道上に盾を割り込む。直撃させて槍を弾く気だろう。
 回避するにも弾くもどちらでもいい。わずかな時間が稼げればいい。
 槍が盾へと激突する。わずかに後退するヒースクリフ。それを確認したとともに《クイックチェンジ》によるワンタッチでスキルウインドウの武器を手刀術のみとなる。その瞬間、弾かれた槍は消滅し、シュウの両腕が黄金の光に包まれた。
 ユニークスキルは、それそのものが単体で強力な力を持つスキル。シュウは疑問を持ったのは、ヒースクリフの《神聖剣》、キリトの《二刀流》はそれそのものが固有のスキルだ。なのに《手刀術》は他の武器と合わせることで力を発揮するスキル。最初はそれがこのユニークスキルの特徴だと思っていた。
 だが、それは違っていた。手刀術は単体のスキルで他の武器と合わせることではなく、単体でこそ真の力を発揮するスキルだったのだ。
 両腕に手刀を纏わせた状態を人前で行うのはこれが初めてだ。ならばヒースクリフとてこちらのモーションから技を完全予知するのは難しいだろう。
 重心を落とし、両腕を翼のように左右に広げる。左右の黄金の刃が紅蓮の炎を纏う。

「 ……鳳凰刃!!」

 ───二手刀上位剣技《鳳凰刃》
 鳳凰。それが飛ぶとき雷、嵐も起きず、草木さえも揺れないとされる平和の象徴。それを考えれば《柔》よりはどちらかといえば《剛》のこの技には合わぬ名だ。炎を纏い、地と空を縦横無尽に全方位から攻撃を行う手刀剣技。
 スキルの起動とともに地を踏み込む。それは一瞬で数メートルはあったヒースクリフとの間合いを詰める強力な突進技。右翼の紅蓮が神聖剣の盾への中心を捉える。
 本来ならば、ヒースクリフ本体を狙ったほうがいいが、相手が相手だ。それに今までの戦いの中でヒースクリフといえども重攻撃に対しては防ぐしかない。仮に避けたとしても鳳凰の前では、無意味だ。
 ヒースクリフは、わずかによろけながらも初撃目を防ぐ。次に左翼がヒースクリフ本体を狙う。体勢を崩し
[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2024 肥前のポチ