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虚弱ゲーマーと似非弁護士の物語 −求めたのは力では無く−
Act6 鬼神の如し
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ではありません。
 少なくとも飛龍の火力に比べれば、筋力は低いでしょう。
 それでは、ドラグーン隊の集中砲火を浴びても大した効果を与えられない敵に対処するには如何すればいいかと考えた所、敵の武器を利用すればいいだけ――――と言う考えに思い至っただけの事です。
 後はこのゲームの設定の甘さをついたのもいいのでしょう。
 ネームレスから言わせれば、巨人の剣を握る力が甘いと言えるとの事です。
 まあ、常識的に考えれば、自分より巨大な剣を利用するなど考える方がおかしので、非常識なのはネームレスの方なのです。
 まあ、それは兎も角、二体目も容易く撃破したネームレスは全体を一瞬だけ一度見渡してから、ドラグーン隊とキリト達が相対している以外の二体にまで一気に接近します。
 今度は今までとは別に、直に手を出さずに上の方に居た一体の胴を足場にして、サクヤに要請しました。

 「サクヤ殿!シルフ隊を壁際に散開させて下さい」
 「っ!全員散開!」
 『了解!』

 サクヤもシルフ隊も何の疑問も持たずに言われた通りの行動しました。
 勿論信頼できるからこその行動です。
 要請した本人であるネームレスは、彼らの行動の終わりを見る前にその場から勢いよく飛び立ち、真下に居た巨人の背中に叩き落すように思い切りけり落とします。
 巨人はその威力により、ダメージなどは喰らいはしませんでしたが、衝撃の凄まじさに耐えかねて勢いよく落下して行きます。
 その途中でシルフ隊が追い詰めていた守護騎士達を全て巻き込み、なおも落下して行きます。
 さらには、消滅した守護騎士の代わりに生み出された新たに出現した守護騎士達が、サクヤ達目掛けて中央に集まって上昇していた所に、ほぼ全員落下してきた巨人に巻き込まれ、そのまま一番下の床に叩き付けられ、巨人と床の間に潰されて消滅して行きました。
 ただし、巨人のみは大したダメージを負わずに立ち上がろうとしたところで、落下中に手放した剣をネームレスによって遅れて叩き落とされて、脳天を貫く様に頭から串刺しとなり消滅しました。

 「おお!まとめて・・・」
 「アリシャ殿の言葉通り、あの方、矢張り人外だな」

 口には出しませんが、サクヤも兵たちの言葉に同意します。勿論褒め言葉として。
 そんな賞賛の当人は、いつの間にかキリト達が相手取っていた巨人を、最初の二体同様の末路に追い込んでいました。

 「キリト、と言ったな。まず最初に君だけでも、あの密集している守護騎士達()の先に遅らせる」
 「それはありがたいですが、どうやって?」
 「アイツを――――使うッ!!」

 ネームレスは壁を勢いよく蹴って、トップスピードのまま、壁となっている守護騎士達の近くで防衛を優先する事を選択した特大巨人騎士の顔面を殴りつけます
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