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虚弱ゲーマーと似非弁護士の物語 −求めたのは力では無く−
Act6 鬼神の如し
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。
そう、ネームレスです。
ネームレスは、なんとかキリトとリーファを庇う様に2人の上に辿り着きましたが、既に守護騎士たちが番えていた矢は解き放たれて、すぐ側まで迫っていました。
「ネームレスさん!?」
「アリシャから話は聞いていたか。此処は任せろ」
「まさか俺達の盾に!?」
ですがネームレスはキリトの叫びに答えることなく、2人の盾となり矢を全身に受けて行く――――なんて事にはなりませんでした。
ケットシーは俊敏性が一番の長所の為、基本的には得物が大きすぎると戦いにくくなります。
それでクローか、ダガーか、
手甲
(
ナックル
)
などになります。
そしてネームレスが自分で用意した近接専門の得物は、陰陽紋様が入った黒と白の手甲です。
これで弓矢の雨を如何するかと言えば――――。
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ッッ!!」
360℃、全方位から来る矢の雨を悉く弾き飛ばして行きます。
しかも弾き飛ばすだけでなく、二射も三射も撃たせないように、弓で撃ち放ってきた守護騎士達に全て返すように串刺しにしていきます。
その光景の凄まじさたるや、下の乱戦空域にて見れる余裕がある者は、誰も彼もが見入ってしまっている様です。
であれば、間近で見ているキリトとリーファの感動は、その比では無いだろう。
「す、すごい・・・」
「ああ・・・・・・」
(これほどの技を持つ人はアインクラッドにも居なかったぞ。なのに、この人は一体・・・)
2人がネームレスの凄まじい技に見惚れている間に、最後の矢を最後の射手の守護騎士目掛けて弾き返して串刺しにした所で、下から彼に心酔している数人のケットシー達が戦闘の真っ最中ながらも賛辞を送ります。
「流石は教官!」
「一生ついて行きます教官!」
「愛してます教官!」
「結婚してください教官!」
「教官になら抱かれてもいい(←男)」
「「「「え゛」」」」
いろいろ下から賛辞と言うか変なカミングアウトをする5人からの言葉に、ネームレスは深い溜息をつきます。
如何やら何時もの事の様で、近くで守ってもらっていたキリトとリーファは哀れみの視線を向け、アリシャは苦笑していました。
ですが、一難去ってまた一難。今度は天蓋に敷き詰められているかの様な守護騎士達の壁に六つの大きな穴が開き、その大きな穴から巨大な守護騎士が六体も出現したのです。
「なんだありゃ!?」
「あんな巨大な奴が出るなんて聞いてないぞ!」
乱戦空域にて、守護騎士達の数もだいぶ減らした所で、上を見上げていた者たちが口々に言いながら驚きます。
その大きさは、ヨツンヘイムにてキリト達が遭遇した或いは見た像クラゲ型邪神やヒト型邪神の二回り以上
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