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虚弱ゲーマーと似非弁護士の物語 −求めたのは力では無く−
Act6 鬼神の如し
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「同じく、シルフ隊、エクストラアタック用意!」
両領主の2人は、自分達が引き連れて来た舞台に砲撃の用意をさせます。
いきなり放たせないのは、今まさに同盟軍目掛けて突っ込んできているガーディアンの軍勢をギリギリまで引きつけるためです。
しかしガーディアン達は何も、密集して自分たちそのものを壁としているのと、同盟軍目掛けて突っ込んで来ているのだけでは無い筈です。無い筈なのに、いつの間にか、自分たちの付近は勿論、後方と言うより下の空域にいた筈のガーディアン達が一体たりとも居なくなっていることに気付きました。
(全部上に撤退したわけじゃないし、皆もまだ一発も砲撃してないのに何で・・・?)
しかしリーファの疑問が解ける前に、アリシャの号令が響き渡ります。
「ファイアブレス、ってぇ――――――――――ッ!!」
直後全ての飛龍の口から、紅蓮の劫火を解き放ち、向かってきたガーディアン達を悉く消滅させていきます。
ですが全てではありません。ファイアブレスを躱したのと、後方から新たな突撃してくるガーディアン達が第二撃を放たせまいと、ドラグーン隊に特攻を掛けてきました。
しかしそれをさせないのがシルフ隊です。
「フェンリルストーム、放てッ!!」
サクヤの号令直後、シルフ隊の剣先から深緑の稲妻がビームの様に放たれて、突進してくる残りの全てのガーディアン達を殲滅しました。
リーファとキリトはその派手な攻撃に目を奪われて気付いていないようですが、さらに撃ち漏らしたのは何所からともなく放たれる弓矢によって、一体一体正確に頭蓋と心臓部分を射抜かれて、消えて行きました。
そうして同盟軍に滅ぼされたガーディアン達の数が僅かでは無かったのを意味する様に、無限とも思えた守護騎士の壁に、穴とまでは行かなくとも、一目で判るくらいの窪みが出来ていました。
このチャンスを逃すまいと思ったのは全員です。
「「総員、突撃ッ!!」」
アリシャとサクヤの鞭うつかの様な鋭い声に、キリトを先頭に同盟軍全員が守護騎士の壁を突破せんと突撃を開始するのでした。
ーInterludeー
「うぉおおおおおおっ!」
「はぁああっ!」
キリトとリーファを含む同盟軍は守護騎士の壁を突破しようと、自分達を遮り邪魔してくるガーディアン達を各個撃破していました。
そこでキリトよりかは幾分か冷静なリーファがある事に気付きました。
不満な事では無いのですが、突撃を開始して乱戦状態に陥ってるにも拘らず、リーファが見ている限り、同盟軍の誰もガーディアン達の攻撃を一撃も貰っていない事に気付いたのです。
(シルフ隊は兎も角、攻撃力は高いけど的になりやすい位大きい飛龍まで如何して・・・?)
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