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魔弾の王と戦姫〜獅子と黒竜の輪廻曲〜
外伝『魔弾と聖剣〜竜具を介して心に問う』―中章
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次々と射殺兵器をつぶしていけばいい。
ジュウとやらの予備動作は、すべてヴィッサリオンから教えてもらった――自然と落ち着いて対処できる自分が、自分じゃないような気がして、不思議な高揚感が彼女を包んでいた。
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その黒髪の傭兵は一人も切り捨てることなく、敵兵を食い止めていた。
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「銀閃殺法――地竜閃(スローブレード)!!」
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大地を叩き鳴らす地竜の尾の一撃!振り下ろされる一刀は、巨塔と誤認させる大迫力!
瞬く間に鉄の大地を打ち砕き、ヴィッサリオンは浮足立った敵兵に『峰打ち』で戦闘不能を施し、ことごとく『沈黙』させていく。
竜技(ヴェーダ)』が文字通り、『翼』『牙』『爪』のような竜の『姿』を再現するならば、この銀閃殺法を開教祖とする『竜殺法』が再現するのは、『地竜(スロー)』『飛竜(ヴィーフル)』『火竜(ブラー二)』の動作を模倣した竜の『舞』だ。竜具の形状と竜の舞の組み合わせ次第では、計り知れない相乗効果を出してくれる。
血だまりはない。返り血さえもない。血脂の付着していない刃。
天から差し込める光を跳ね返す『カタナ』を見ていた戦姫は眉をひそめた――
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(……不殺……)
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遠巻きに見ていた戦姫は、黒髪の傭兵の事後処理に、言いしれない苛立ちを感じていた――
戦姫と同等の戦力ととらえた敵銃騎兵は、ヴィッサリオンにもその凶口を差し向けた――
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(今度は散弾銃……俺が知っている『魔弾』じゃないな)
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火打式銃(マスケット)から施条銃(ライフル)。連射機能を極めた蜂巣砲(ガトリングガン)。奴らはここまで『力』を手にしていたのか?カヴァクなる連中の文明発展速度に、ヴィッサリオンは戦慄を覚えた。
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――散弾銃―ショットガンから発せられた八条の朱白い閃光は、確実に人体へ直撃進路を奔っていた――
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数で勝る重火器の前に、銀閃の使い手ヴィッサリオンが舞い降りる。そして瞬時に『鉛玉8発』を固定すると、『カタナ』から瞬閃八斬の光が迸った。
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「銀閃殺法――八頭竜閃(ヤマタノオロチ)!!」※9
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銀閃の極みたる、『神速』の天譜。ヴィッサリオンが持つ3つの才能『神算』・『神速』・『神技』のうちの一つ、『神速』を最大限まで高めて繰り出す技。ヤマタノオロチというのは、東方国家ヤーファに伝わる神竜の名だ。頭に文字通り8つの頭を備えているから、そう呼ばれている。
ヴィッサリオンの剣閃に殺傷力を奪われた『鉛玉』は、むなしく眼下へコトリと落ちる。敵味方入り乱れるこの混戦状態の中で、あやまたず敵の攻撃だけを捌いた手腕はさすがというべきか。その凄まじい戦闘力に、敵のみならず、味方のオステローデ兵までしばし茫然として動きを止めた。
そこへ、虚影の戦姫が飛び込み、彼をかばうように再び敵海賊の魂を狩りとっていく。たとえ未知なる兵器を
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