新入部員
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吊り上げてリーダーの少女と口論になりつつある生徒会長とその様子を微笑ましそうに見つめている副会長。それからしばらくして、海未とことりがまだ納得できずにいる穂乃果を引っ張り生徒会室を後にする。
「あぁ〜、これからどうしよう〜!!」
誰もいなくなった教室で机に突っ伏している穂乃果と、彼女を囲むように椅子に座っている海未とことり。
「困りましたね。ただでさえ経験が少ないのに、部員が揃うまで活動ができないとは・・・」
「この辺に野球ができる場所なんてないしねぇ」
場所がなく困り果ててしまう三人。少し離れたところにできる場所があるが、無論有料な上に事前に予約をしておかなければならない。
「天王寺先生は?」
「まだ仕事が残っているそうで、職員室に戻りましたよ」
「一応グラウンドについても探してくれてるみたいだけど、ちょっと難しそうかなぁ」
「そっかぁ・・・」
何もやることができずグッタリと机に突っ伏していると、穂乃果の目が突然カッと開く。
「そうだぁ!!」
名案を思い付いた彼女は椅子を蹴倒し立ち上がる。突然のことに海未とことりは、驚きながら彼女の顔を見上げていた。
ガチャッ
「じゃ〜ん!!ここならどう!?」
練習場所に困っていた三人がやって来たのは、音ノ木坂でもっとも太陽に近い場所だった。
「え・・・ここって・・・」
「屋上・・・でやるんですか?」
穂乃果が閃いたのは、ほとんどの時間人の出入りのない屋上で活動することだった。
「そう!!ここなら他の部活の邪魔にならないよ!!」
「確かにそうだけど・・・」
「穂乃果、生徒会長の話を聞いていましたか?正式な部活と認められるまで、学校での練習は禁止だと」
「それなら大丈夫!!ほら!!」
先程の絵里の言葉を聞いていなかったのかと思っていた海未が諭すように言ったが、穂乃果は全く気にした様子もなく、地上を指差す。そこには、グラウンドではない空きスペースで、サッカーをしている少女たちが見えた。
「あの子たち、クラスマッチの練習してるんだって!!他にも部活じゃないことで運動してる子たちもいっぱいいるから、私たちも部活動としてじゃなく、野球をうまくなりたいって理由にすれば使ってもいいんじゃないかな?」
「えぇ・・・でもそれって・・・」
穂乃果の無理矢理な理論にどうも納得できない様子のことりだったが、隣にいるもう一人の突っ込み役は違った。
「なるほど!!名案ですね!!穂乃果」
「でじょでしょ!?」
「海未ちゃんまで・・・」
幼い頃から穂乃果に付き合ってきていたせいか、海未は彼女に毒されやすくなっていたらしく、彼女の提案に賛成する。それを見たことりも
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