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ソードアート・オンライン 〜槍剣使いの能力共有〜《修正版》
SAO編ーアインクラッドー
09.青眼の悪魔
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「ま、待てって!」

 キリトが慌てて弁解しようとすると遠くの方からザザっという鎧が歩く音がする。それもかなりの人数だ。

「あっ! キリト君!」

 遠くの方から徐々にこちらに向かってくる青い甲冑を着た十数人のプレイヤーが現れる。

「あれは軍の奴らか?」

「第一層を支配している巨大ギルドがなぜここに?」

 アインクラッド解放軍。SAO内で最大規模を誇るギルドだ。通称は軍と呼ばれている。

「二十五層攻略で大きな被害が出てからクリアよりも組織強化って感じで前線には来なくなってたけど」

 そうだ。二十五層のボス戦。通称ハーフポイントと呼ばれる凶悪なボスモンスターによって軍は壊滅的な損害を受けた。それによって下層の治安維持や組織強化などに力を入れているため最近は最前線では見なくなっていた。
 そのはずが、このタイミングでなんでだ。

「休めぇ!!」

 軍のパーティーリーダーと思われる男の掛け声で後ろを歩いていた十数人の男たちが崩れるように座り込む。全員かなり疲労しているようだ。
 するとリーダーの男がこちらに近づいてくる。

「わたしはアインクラッド解放軍、コーバッツ中佐だ」

「キリト、ソロだ」

「君らはこの先も攻略しているんだな」

「ああ、ボス部屋の前までは、マッピングしたある」

「ふむでは、そのマッピングデータを提供してもらいたい」

 コーバッツの発言にシュウは耳を疑った。

「ただで提供しろってことねぇだろ! テメェ! マッピングする苦労がわかって言ってんのか!?」

 クラインが声を荒げる。
 その通りだ。未知のエリアのマッピングがどれほどの危険を伴っているかは軍の連中も知っている。

「我々は一般プレイヤーに情報や資源を平等に提供し、秩序を維持するとともに一刻も早くこの世界からプレイヤー全員を解放するために戦ってるんだ!! 故の諸君が我々に協力するのは当然の義務である!!」

 コーバッツが無茶苦茶な理由を口にしている。
 それに少しばかり頭にきた。

「それで……応じないかったら恐慌に走るんだろ、コーバッツ中佐よ」

 なに、とコーバッツがこちらを睨みつける。

「あんたらはそうやって下の層のプレイヤーたちに偉そうに狩場の独占だとかして政経を立ててるギルド様にはお似合いの方法だな」

「貴様、我らを愚弄するか!?」

 声を荒げてコーバッツが武器を抜き、こちらに剣先を向ける。

「……やってみろよ。攻撃すればテメェもオレンジだ。それが意味することは軍に所属してるあんたならわかんだろうがァ?」

 シュウは不敵な笑みを浮かべて背中の剣に手をかけようとした時、

「よせ! どうせ街についたら公開するつもりだったし、
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