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“エグリゴリ”で、スマウグっていう竜を単独で撃破するようなリアンシェルト少将なら、もう隕石の脅威は完全に無くなったって考えても良い・・・。

『・・・そう、ね。父さんも捕まってしまったし、このままここに居ても第2第3の刺客が送り込まれて来るだろうし・・・』

悲嘆に暮れた溜息を吐いたアルファ。その表情もとても辛そうで、悲しそうで・・・。でも『父さんへの文句は後にするわ』フッと自嘲気味に笑って、背中やうなじのプラグに繋がれていたケーブルを外した。ポッド内の水溶液がポッド土台の中に流れ落ちて行った後、ガラスが音も無く消えた。

「ふぅ。やっぱり肺で直に吸う空気は美味しいわ。まぁ、LASの腐った肉の臭いは酷いけど」

素っ裸のまま濡れた前髪を指先で払ったアルファは、「少し待って。服を着るから」そう言って、ポッド側の床をトンッと蹴った。するとプシュッとその部分が音を立ててスライドして、そこからあの制服のような衣装が乗せられた台が上がって来た。ブラジャーやパンツにソックス、そしてブラウスとスカートとブレザー、最後にローファーを履いた。

「濡れた髪は・・・まぁいいか。さて。とりあえず今は捕まってあげる。父さんの目的が自殺なら、私たちにはもうやる事はないから」

そう言って肩を竦めたアルファと一緒に管制室から出て、アルファから教えてもらった乗降扉を目指して通路を歩く。

「そういや、この艦はオート航行できるんでしょ? あなたが居なくなったら墜落とか・・・」

「私が抜けたところで墜落するような惰弱な兵器を、父さんが造るわけないでしょう? ゆりかごに追随するよう設定した。大気圏外で局の艦隊に破壊してもらうわ」

「大気圏外に到達するより早くリアンシェルト少将の魔法で凍結され、空中分解されるだろうがな」

トーレさんの言うようにあの魔法陣を通過した物は、隕石すらも完全に凍結されるレベルだ。とにかく“アンドレアルフス”の処理も決まったことだし、あとはアルファを護送するだけ。

「っと、アルファ。死体の盗掘実行部隊の話、アレまだ終わってないでしょ。ガジェットじゃ無理だし。考えられるのは、信じたくないけどプライソンの上――最高評議会の息のかかった局員・・・」

シャルちゃんの話の内容に、私は「これから大変になるね」って呟いた。プライソンは全体通信を使って、自分の出自や兵器開発の依頼主が管理局の上層部だって発信した。もしこれに死体盗掘まで追加されたら、管理世界は世論でメチャクチャに叩かれちゃう。

「父さんに協力してくれていたのは何も管理局だけじゃないわ。民間からも協力している組織や企業、フリーランス魔導師も居るの。もちろんイリーガルOKな、ね。それに・・・」

「ちょっ、なに? なんでわたしを見るわけ?」

アルファの含
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