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ソードアート・オンライン 〜槍剣使いの能力共有〜《修正版》
SAO編ーアインクラッドー
08.神殺しの聖槍
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ったってことか」

 少女は強く頷く。
 シュウはクエスト欄の報酬アイテムの名を呟く。

「……《神槍ロンギヌス》」

「この武器の名前も《神槍ロンギヌス》よ」

 《ロンギヌス》───イエス・キリストの生死を確認するために左脇腹を突き刺した聖遺物としていると槍だ。もともとローマ兵の名からとってつけられた名前らしい。よくゲームの中では、最強の槍と称されることが多い。

「多分だけどこの武器……」

 少女が少し間をあけてから口を開いた。

「伝説武器……レジェンダリーウエポンよ」

 その言葉にシュウは驚愕した。

「あのー、すみません、レジェンダリーウエポンって何ですか?」

 シリカが小さく手を上げながら質問する。
 すると鍛冶屋の少女が口を開いた。

「鍛冶屋とか情報屋の中ではほとんど都市伝説レベルの話よ。存在するかも誰が言い出したのかもわからない伝説の武器」

 噂には聞いたことがあったが、本当に存在しているとは思わなかった。
 シュウは禍々しい槍《ロンギヌス》を恐る恐る左手で持つ。
 手に持った瞬間に身体からなにかが奪われていくような感覚が襲ってくる。これが伝説の武器(レジェンダリーウエポン)の迫力というやつなのか。

「ちょっと、二人とも離れてて」

 左手でロンギヌスを持ち、右腕でユニークスキル《手刀術》を発動する。槍のソードスキルと手刀術のソードスキルを同時使用。
 圧倒的な反応速度。まるで槍を持っているのに自らの手を振るっているような感覚だ。

「なんなの、そのスキル?」

「なんですか、シュウさん。そのスキル?」

 二人は不思議そうにこちらを見てくる。

「詳しくは、話せないけど……そういうスキルがあるってことだ」

 シュウはロンギヌスを背中に納める。

「いい武器だな」


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「それで代金はいくらだ?」

「代金ならいらないわよ。結局あんたのクエストだったんだし」

「いや、そうだとしても一回頼んだことだし」

 すると鍛冶屋の少女はなら、と口を開いた。

「あんたが次武器を作るときは必ずアタシの店に来てちょうだい。それで今回はチャラってことで」

「ああ、わかった。武器のメンテとかも頼むよ」

 すると少女はわずかに笑みを浮かべて、

「あんた、あいつに似て面白いわね」

「あいつ?」

 どこか楽しそうに、だが、どこかでは寂しそうな表情をしていた。

「バカでハチャメチャなんだけど、一緒にいると楽しくて暖かいそんな奴」

 そんなバカに一人心当たりがあったがさすがに違うだろう。あの自分の気持ちに素直になれない馬鹿野郎をな。

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