124章 中島みゆきの『恋文』をカヴァーする信也
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です。
もちろん。みゆきさんからは、返事はもらえなかったんですけど・・・。
でも、2003年の彼女の歌に、『恋文』というアルバムが出たんです。
おれ、それを聴いて、歌詞を知って、びっくりしたんですよ。
おれの書いたラブレターへの返事じゃないか、これはって。
まあ、そんなことありえないんでしょうけど。
歌詞の中のリフレインの、
『(アリガトウ)って意味が、(これっきり)だという意味だなんて、気づかなかった』
なんていう言葉は、まったく、おれが書いた手紙への返信になっていて、
このみゆきさん歌は、聴くたびに、いつも、
おれへ優しいささやきのように、おれの心に届くんです。
いつの日か、この真相は、みゆきさんに直接聞いて確かめたいです。
では、聴いてください。中島みゆきさんの名曲です。『恋文』・・・」
ラテンのリズムを得意とする落合裕子の細い指が、やさしく、鍵盤に触れる。
イントロの、グランドピアノの哀愁がただようメロディが、フロアに鳴り響く。
ゆったりとした心地の良いリズムと、大人の哀愁にあふれるメロディの、
バラード『恋文』を、信也は、透明感あふれる独特な声で、心を込めて歌い始める。
原曲『恋文』のレコーディングはアメリカ、ロサンゼルスで行われている。
その原曲にできるだけ近い演奏の実現のために、
このライヴ演奏には、クラッシュビートのメンバーのほかに、
早瀬田大学のミュージック・ファン・クラブ(MFC)の学生たちが参加した。
バイオリンが5名、チェロも3名。軽快なパーカッションは岡昇。
キーボードも女子学生が弾いた。
この熱いパフォーマンスのライヴ演奏に、
最前列のテーブルの席の心菜と由紀のふたりは、
何度も涙で、瞳を潤ませた。
鳴りやまない拍手と歓声の中、アンコール曲は、
再び、この濃厚で美しい演奏の『恋文』のカヴァーだった。
☆参考・文献・資料☆
1. 中島みゆき全歌集 1990年版 朝日文庫
2. まんがと図解でわかるニーチェ 別冊宝島
3. 思想するニーチェ 秋山英夫 人文書院
4. ニーチェ入門 竹田青嗣 ちくま新書
5. 体を芯からやわらげる健康ストレッチ 永岡書店
6. 中島みゆき - 音楽プロダクション - Yamaha Music Entertainment
≪つづく≫ --- 124章おわり ---
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