124章 中島みゆきの『恋文』をカヴァーする信也
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ゃんは。
そのとおりだと思うわよね。
わたしたちも、脳内物質のセロトニンも出て、心のバランスもとれて、
心のコリもとれるストレッチが大好きよね!由紀ちゃん」
「うん。自己愛の基本は、ストレッチかしらね!」と、由紀は涼し気な眼差しで、心菜に微笑んだ。
午後1時30分を過ぎたころ、心菜と由紀は、渋谷駅からスクランブル交差点を渡って3分ほどの、
ライブハウスのイエスタデイ(Yesterday)に着く。
1階の入り口付近のオープンテラスのテーブルには、川口信也と彼女の大沢詩織や、
クラッシュビートやグレイスガールズのメンバーや、
信也の後輩たち、早瀬田大学のミュージック・ファン・クラブの学生が集まっていて、
コーヒーや紅茶やドリンクを飲んだりしながら雑談を楽しんでいる。
信也たちのモリカワが経営するイエスタデイは、2012年の9月にオープンでは、
このタワービルの2階だけのスペースであった。現在は拡張して、
1階と2階の広々としたスペースと、緑に囲まれたテラスのある、
料理や飲み物やライヴ演奏を楽しめる空間として、渋谷の気軽な憩いの場になっている。
キャパシティ(席数)も100席から200席に増えている。
天井の高いステージには、黒塗りのグランドピアノや最新のキーボードや、
ドラムやアンプが置いてある。
午後2時30分。信也たち、クラッシュビートのライヴは始まる。
ライヴのオープニング曲は、中島みゆきのカヴァー曲の『恋文』だ。
「おれって、実は、中1の中学生のころから、中島みゆきさんの大ファンなんです。
きっかけは、2002年12月のNHKの紅白歌合戦で、
中島みゆきさんが『地上の星』を歌っているのを見たことなんです。
かっこいい女性がいるもんだな!って感動しちゃたんですよ」
クラッシュビートのヴォーカルの川口信也は、満席の会場に向かって、そんな話をする。
会場からは拍手や笑い声や歓声が沸き起こる。
「まあ、おれ、そのとき、まだ中1ですからね。
中島みゆきさんには、それ以来、相当に熱を上げ続けています。
熱烈なファンになった、2003年の2月だったかなあ。
あのころ、みゆきさん、ラジオの番組で、
『中島みゆき ほのぼのしちゃうのね』というをやっていたんですよ。
でも、その放送時間が、平日の月曜日から金曜日までの午前10時30分から、
10時40分だったんですよ。おれは、中1で、学校じゃないですか。
みゆきさんの番組を聴くことができないのね。
いまでは、ユーチューブとかに、誰かがアップしてくれるんで、聴けるんでしょうけどね。
あっはは。それで、ニッポン放送気付けで、
みゆきさんにラブレターみたいなものを書いて送ったん
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