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FAIRY TAIL ―Memory Jewel―
妖精たちの○○な日常 vol.1
S t o r y 1 3 地底の研究室
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うわわわわわぁっ!」
両腕を鋭く尖った黒い爪の生えた獣のような腕に変えた敵の攻撃を3人はスレスレでかわす。「チッ」と敵が舌打ちするのが聞こえた。イブキが声をかけてくれていなかったら、間違いなく直撃していただろう。
「ねぇイブキ、この人の魔法……イブキと同じ
接収
(
テイクオーバー
)
?」
「いや、たぶん全然違うモンだ。」
ハッピーの問いにイブキは自身の姿を破壊の鬼―――――フラジールの姿に変えながら答える。
「コテツ、ハッピーと一緒に離れてろ。」
「え?」
「ここは俺とナツでなんとかしてやっから。」
「……わかった。ハッピー、こっち!」
「あい!」
コテツとハッピーが近くの水槽の陰に隠れるのを見届けるとナツは固く握り締めた右手の拳に灼熱の炎を纏い、イブキは体勢を低くする。そして、
「オラァッ!」
「だりゃああっ!」
何の合図もなしに2人は同時にその場を蹴り上げ敵に攻撃を仕掛ける。が、
「我を守るは全てを退ける黄金の盾……。」
詠唱のように呟いたのと同時に、どこからともなく金色の盾が現れナツとイブキの拳を受け止める。
「ンなっ!」
「この盾、どっから!?」
2人が驚いている隙に敵は新たに詠唱を紡ぐ。
「我が悪と認めし罪人を地獄へ引きずり込みたまえ……。」
すると、ナツとイブキの足元が突然黒く淀みぐにゃりと歪み、ずぶずぶと泥沼のように体が沈み始めた。
「な、なんじゃこりゃーーーっ!?」
「ヤベェ……!体が……!」
ナツが目を見開いて驚嘆の声を上げ、イブキが身動きの取れなくなった両足を必死に持ち上げようとする。
「ナツー!イブキー!」
「あ、ハッピー!」
2人を助けようとコテツの腕の中からハッピーは飛び出した。
「我の邪魔をする者に裁きの
雷
(
いかずち
)
を……。」
「うあああああっ!」
冷たく詠唱を唱えると、一筋の閃光がハッピーの小さな体を貫いた。
「ハッピー!うがあああああっ!」
「ハッピー!コテツ!しっかりしろっ!」
「テメェ……!」
ハッピーに駆け寄ろうとしたコテツの体も
雷
(
いかずち
)
は容赦なく貫き、2人はその場に力なく倒れ込んだ。ナツがハッピーとコテツに届くはずのない手を伸ばし、イブキが敵を睨み付ける。
「ぬぐぐぐ………!うぉっ!ギャッ!」
「何やってんだテメェはァ!?」
スポン!とナツの右足が抜けたかと思えば、その拍子にバランスを崩して後ろに倒れ込み、両手も沈んでいく結果になってしまった。
「俺達は、まだ捕まる訳にはいかない。まだ死ぬ訳にはいかない。俺達の“存在理由”が分かるまで、俺達は―――――。」
「こんな地面の下でひっそり隠れ住んでるテメェ等指名手配者の“存在理由”なんて知った
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