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ソードアート・オンライン 〜槍剣使いの能力共有〜《修正版》
SAO編ーアインクラッドー
07.連撃技
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 それと同時に動かした左腕はソードスキルを纏っているかのように黄金の光を纏う。左手の指を刀のように伸ばされた光の刃。
 シュウは地面を蹴り上げて勢いをつけて突進する。
 身体が軽くなる感覚とともにグレイプワーの足を光の刃は貫いた。
 それは本来ではありえない状態。通常ならシュウの身体は技後硬直で動くことが出来ない。
 しかし、このスキルは別物だ。
 スキルの中でも異質。技後硬直を起こすことなく次のモーションへとはいることのできるシュウのみに与えられた唯一のユニークスキル───《手刀術》
 体術スキルに似ているがそれとはまた違う。《手刀術》は常に光の刃を纏い続け、打撃ではなく斬撃を与える。それでいて技後硬直の影響をほぼ受けずに次のモーションへと移行できるスキル。
 左腕の手刀をグレイプワーに直撃させると同時に意識を再び、左から右へと移行させ、片手剣に再び漆黒の光をまとわせる。
 ───片手剣九連撃技《ダークリーパー》
 片手剣の九連撃が墓場の狼の身体を次々と抉っていく。
 そこから技後硬直が襲う前に左腕を身体の前へと構える。すると身体が軽くなる感覚を迎えると同時に地面を踏み込んで一気に突進。
 左腕は閃光を纏いながらグレイプワーの足を深々と斬り込んだ。
 グレイプワーのHPもあと少しで削り取れる。

「これで終わりだ!!」

 最後の力を振り絞って右の片手剣を肩に担ぎ上げ、システムが起動した瞬間に前へと片手剣を突き出し、突進する。
 ───片手剣突進技《レイジスパイク》
 不可視の力が身体を押し突進。片手剣がグレイプワーの腹部を貫く。続けて突進勢いのついた左の手刀を腹部へと突き刺す。

『グァァァァッ!!』

 獣の絶叫が響く。

「消えやがれぇ!!」

 腹部に突き刺さった二刀を横へと斬り払う。グレイプワーが絶叫をあげながら光の欠片となり消滅。
 そして空中に、Congratulations!!の文字が浮かぶ。

「……倒した」

 その瞬間、身体から急に力が抜けて膝から崩れ落ちる。

「大丈夫か、シュウ!?」

 クラインたちがこちらに駆け寄ってくる。

「あぁ、問題ない。HP自体はさほど減ってないからな。ただのちょっと疲労でな」

「それよりも、何だよあのスキル!!」

 クライン含めた風林火山のメンバーが俺の使ったスキル《手刀術》について聞いてくる。

「今、話さなきゃダメか?」

「別に今じゃなくてもいいぜ。そのうち、話してくれよ」

 俺はクラインの肩につかまりながら、次の層への階段を登る。




 ……三つ目のユニークスキル《手刀術》を使ったことでアインクラッドにさらなる波乱を呼ぶことになる。
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