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ソードアート・オンライン 〜槍剣使いの能力共有〜《修正版》
SAO編ーアインクラッドー
06.赤と幻惑
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何かが欠けている。
「あぁ、もうわかんねぇよ! クッソ!」
イラつきで自分が座っていたベンチを殴りつけた。すると、ベンチが殴られた衝撃で真っ二つに砕け散ってシュウはそのまま地面へと尻から落下する。圏内のオブジェクトは破壊不可能なはずだ。
ならなぜ壊れたのか。そうかさっきのベンチは元からSAOに存在したものではなくプレイヤーが作り出したプレイヤーメイドのものだったということか。
武器や装飾品のメイド品は聞いたことがあったがベンチまで作れるとは知らなかった。
「やべぇ!!」
とか考えている場合ではなかった。誰かが作ったベンチを破壊してしまった。プレイヤーメイドということは創作者がいるはずだ。
怒られる、弁償かななどと考えていると中年のプレイヤーがシュウの元へと近づいて来る。
「おう、ついにこのベンチも壊れてしまったか」
「すみません。壊したの俺なんです」
「まぁ、君が壊さなくても、もうそろそろ耐久値が0になりかけていたの大丈夫ですよ。また作って貰えばいいですよ」
中年のプレイヤーは笑いながらそう言い残して去っていった。
「耐久値ね……」
その言葉がなにか引っかかった。
《耐久値》。それがシュウの中に足りなかったピースとなり、圏内事件というパズルが完成していく。
「……わかった。なるほど、そういうことか」
全ての真実がわかったシュウは走り出していた。
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第十九層・十字の丘
何故、こんな状況に……
何故奴らがここにいるんだ。
ヨルコ、カインズとの話を終えた瞬間、奴らは姿を現した。しかも、麻痺属性が付与された武器の一撃で身体の自由はきかない。
毒のダガー使い、ジョニー・ブラックの仕業だ。
「ワーン、ダウーン」
「まさかこいつら!?」
「確かにこいつはデッカい獲物だ聖竜連合の幹部様じゃないか」
シュミットたちの前に現れたのは、殺人ギルド《
笑う棺桶
(
ラフィン・コフィン
)
》。その全員が顔まで隠れたボロ切れ布のようなマントを身につけている。
しかも、最悪の事態だ。その幹部クラスが四人。
毒ダガー使いのジョニー・ブラック。
ヨルコとカインズに
針剣
(
エストック
)
を向ける針剣使い、赤眼のザザ。
武器を出すことなくただこちらに興味がないような視線を向ける、虚言のライア。
そして……血のように赤黒い刃を持つ肉厚の大型ダガー使い、殺人ギルド《笑う棺桶》のリーダー、PoH。
「さて、どうやって遊んだもんかね」
「あれ、あれやろうよ、ヘッド! 殺し合って、残ったやつだけ助けてやろうゲーム!」
「んなこと言って、お前結局のこないだ残っ
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