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Blue Rose
最終話 薔薇は咲いてその一

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                 最終話  薔薇は咲いて
 優花は幸せな大学生活をはじめ女の子として生きていった。優子そして龍馬とも仲良く過ごした。
 そうして就職をした、その就職作は。
「あら、図書館になのね」
「神戸市にあるね」
 就職が決まってから優子に家で話した。
「そこに就職することになったわ」
「市立の?」
「いえ、私立よ」
「そうなの」
「八条グループが運営している」
 八条学園を運営しているこのグループがというのだ。
「そうした図書館なの」
「じゃあ八条大学の図書館の」
「同じ系列じゃないけれど」
「ああした感じの図書館なのね」
「そこに就職することになったわ」
「それは何よりね」
 優子は妹のその話を聞いて微笑んで答えた。
「よかったわね」
「私図書館の司書の資格持ってるから」
「教員免許と博物館員のもね」
「それでなの」
「就職先に決まったのね」
「ええ、よかったわ」
 実際に心から喜んでいるのがわかる言葉だった。
「本当にね」
「そうよね、じゃああの人が帰ったら」 
 優子の夫だ、彼女が信頼出来ると思い優花のことを話したうえで承諾のうえで結婚した。二人で話して式は挙げておらず婚姻届を出しただけだが今は一緒に暮らしている。
「お話するわね」
「お義兄さんにも」
「そうするわ」
「ええ、是非そうしないとね」
「あの人も喜んでくれるわ」
「そうよね」
「あとね」
「龍馬にもね」
 優花は自分から彼のことを思い出して言った。
「お話しないとね」
「そう、すぐに連絡するのよ」
「そうするわ。龍馬もね」
「あの子も就職決まったでしょ」
「ええ、八条引越センターに」
 そこにというのだ。
「就職が決まったわ」
「就職センターも大変よね」
「重いものよく持つから」
「そう、大変よ」
「けれどやりたいって言ってね」
「あっちに就職したのよね」
「ええ、これからお互いにね」
 社会人になってというのだ。
「頑張っていくわ」
「そうしなさいね。それと貴女卒業論文は」
「今書いてるの」
 そちらもしているというのだ。
「尾崎紅葉のことを書いてるわ」
「金色夜叉ね」
「ええ、あれ調べていてわかったけれど」
 その尾崎紅葉の代表作についてもだ、優花は話した。二人で今は夕食後のテーブルを囲んで白ワインとナッツ類を楽しみつつ話をしている。
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