Extra edition
忘れられない誕生日
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前まで着いた事を確認して、扉を開け中に入る。
「ふぅ……何とかバレなかった。」
静かにドアを閉め、プレゼントを机の上に置き椅子に座る。
──誕生日パーティーは7時からのばす。
それまで何しようかな……
湊は今日のミッションである美琴の誕生日プレゼントを買い終わったため暇になった。
「んー……何か眠くなってきた……。」
うとうとしながら、椅子の背もたれに寄っかかると数分もしない内に湊は夢の中へと行った。
「ん………あれ。」
湊は椅子から立ち上がり、時間を確認した。
──まさか、寝ちゃうとは……。
時刻は間もなく7時。
「あ……やばい。」
急いでクローゼットを開け、服を出す。
「流石に、部屋着は不味い……!」
黒のシャツに赤色のカーディガンを羽織り、黒のズボンを着る。
鏡を見て寝癖を直し、急いで部屋を出る。
もちろん、プレゼントは忘れずに。
「お兄ちゃん寝てたでしょ?」
階段を降りて、リビングに入ると何故か少し怒りながら美琴は湊に話しかけた。
湊は急いでプレゼントを背に隠し、「そ、そんな事無いさ…!」と言いながら席に座る。
家族全員が揃い、父さんと母さんが一斉に歌い出し僕は笑いながら合わせて、美琴は恥ずかしそうに僕の裾を掴んで隠れる。
そんなこんなで賑やかな会話をしつつ、夕食を終えて僕はプレゼントを渡そうと準備した。
だが、いざ渡そうとした時何故か母さんに止められた。
「え……母さん?」
「みなくん、悪いんだけど部屋で美琴ちゃんに渡してくれる?」
良く見ると背中には大きなプレゼントの袋。
──あー、なるほどね。
「りょーかい、美琴。」
そう言って、美琴を連れて自室に向かった。
「何、お兄ちゃん?」
「誕生日おめでとう、美琴。」
背中に隠していたラッピングされたプレゼントを美琴に渡す。
美琴はキラキラした目で「開けていい!?」と聞いてきたため、僕は頷いた。
「ゲコ太ー!ありがとう、お兄ちゃん!」
「どういたしまして、それもプレゼントだよ。」
「ネックレス……?」
「そう、美琴って名前を入れてあるだろ?」
「ホントだ!一生大切にする!」
美琴は、「わーい!付けて!」とジャンプしてネックレスを僕に向けて言ってきた。
「OK、後ろ向いて。」
クルッと後ろに周り、髪の毛を首からどかした。
「はい、付けたよ。」
「ありがとう!」
満面な笑みで振り返ってきた、美琴。
僕はその時、口に出すつもりでは無かった言葉がポロッと出てしまった。
「……美琴が本当に妹
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