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横から出ているハーネスの金具を入れて左右からロックして、肩からのハーネスも取り出して、余分なハーネスを引き絞って、ようやく大佐殿を台に固定した。
「はーーっ、はーーっ、はーーっ」
台の上の「爆発物」を梱包して、ようやく自分の任務が終わったのだと思い、荒い息をする。
カナメがこれを自分でやってのけて、クラッシュダイブだとか、急角度での緊急浮上に対応したのなら、あいつは大した奴だと思えた。
「こ、これで宜しいでしょうか、大佐殿?」
「ええ、それでは最後にお別れを」
手を引かれ、「人工呼吸」を要求されたソースケは、テッサにまた唇を合わされてお別れをした。
装置を作動させたテッサは、MRIか焼き場のような狭い空洞に寝台ごと収容され、ハッチも閉鎖された。
ソースケはほんの少し「あれ? こんだけ厳重ならベルト無しでもイケたんじゃね?」とは思ったが、カナメがこの中でガンガン振り回されて壁に当たり「コンチクショーーー!」とか唸りながら格闘している様が目に浮かぶようだったので、ベルト固定は正式装備で、必要なのだと思うことにした。
「じっ、時間だっ、また後で会おうっ」
ソースケがレディチャペルから脱出を図ってドアに殺到して鍵を開け、結局何事もなく?格納庫方面に逃げられてしまった。
鼻血を出しながら走り去ったソースケ。テッサも血の気が引いていたのが嘘の様で、ちょっと鼻血でも出そうなぐらい血の気が多く、士気が上がっていた。
「ん〜もう、でもブラは持って行かれちゃいました〜」
装置の中で舌を出してイタズラが過ぎたのを反省するが、恋人に裸を見せて送り出し、カナメを救出に向かわせるのではなく「世界を改変しようとしているテロリストの企みを粉砕する」と思わせて出撃させるのには成功していた。自分のブラのお守り付きで。
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