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【完結】戦艦榛名に憑依してしまった提督の話。
0023話『春の作戦名、呼び出された第五艦隊』
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も姉さん達と一緒に暴れさせてもらうぜ」
「うん。任せろにゃ…」
「期待をしている」

木曾と多摩もやる気のようで木曾は不敵に笑い、多摩は軽くジャブをしていた。

「提督。それじゃ第一水雷戦隊のみんなにはあたしが伝えておきますね」
「任せる。ちょうどよくというのも言葉が悪いが第一水雷戦隊所属の駆逐艦のみんなは練度は全員70以上で十分戦力になる。
だから阿武隈。みんなに作戦に向けて色々と指示を与えておいてくれ。期待しているとも伝えておいてくれ」
「わかりました! あたしに任せて!」

阿武隈もそれで承諾していた。
普段、頼りなさげな印象がある阿武隈だがいざ戦場に出れば本当に軽巡か?というほどの戦果を上げるのはもう鎮守府では知らない者はいない。
だからこそ頼りにさせてもらう。
そしてそんな阿武隈の鍛えた第一水雷戦隊も屈強な奴らばかりだ。期待できる。

「それじゃ提督! 私と那智姉さんにも期待しておいてね! 頑張っちゃうんだから!」
「ああ。異名を轟かせてきてくれ」
「あらやだ…。異名だなんて…」

足柄。そこで照れるところか…?
足柄の異名と言ったら『飢えた狼』だぞ?
まぁ、足柄がそれでいいのなら私も何も言わないが…。

「とにかく、おそらく今夜か明日には作戦が開始されるだろう。
それまで鋭気を養っておいてくれ」
「「「了解!」」」

それで私を含めた五人で提督に敬礼をする。
しかしそこでまだ軍隊形式に慣れていない提督は苦笑気味に、

「恥ずかしいから普段通りでいいぞ? 別に私は本物の軍の人間じゃないんだから…まぁ、今は特務少佐とか肩書きはあるだろうけどさ」
「それでも貴様は私達の提督だ。だから貴様以外には決して従わない。貴様だからこそ私達は安心して背中を預けられるんだ」

私が捲し立てるようにそう告げる。
それで提督も心が決まったのだろう。

「わかった! みんな、勝ちにいくぞ?」
「「「はい!」」」

それで執務室での話は終わり、私達はそれぞれの部屋へと向かっている途中で足柄が少し不安げに、

「…でも、やっぱり提督も心配でしょうね。今回から責任も背負わないといけないんだから」
「そうだな。だが私は心配してはいないぞ」
「どうして? 那智姉さん」
「確かに提督はまだ情けない所はあるだろうよ? だがそこを私達が支えてやればいいだけの話ではないか」

私は足柄にそう言い切ってやった。
すると、

「もう! 那智姉さんってばやっぱりイケメンね!」

そう言って足柄は私に抱き着いてきた。
それでポンポンと肩を叩いて安心させてやった。
まったくこいつは…。
いつも勝気な癖にこういう時に限って甘えてくるのだからな。
そんなところも可愛い妹であるがな。
さて、私
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