暁 〜小説投稿サイト〜
ソードアート・オンライン 〜槍剣使いの能力共有〜《修正版》
SAO編ーアインクラッドー
05.圏内事件
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は腕試しに行われるものだけど、その最中は圏内でもHPがなくなって、ダメージを受けることになるから」

「眠っている相手にデュエルを申し込んで相手の指を勝手に動かしてOKボタンクリック。そのまま一方的に攻撃を。……なんて事件が実際起きたし。……だからその……ありがと」

「ま、まぁそのどういたしまして」

「いえいえ」

 話すことがなくなった。そもそも前回の攻略会議であれだけ気が合わないとわかっているのに話など合うわけもない。
 だが、この沈黙はすぐに破られた。破ったのはシュウでもキリトでもアスナでもなかった。

「きゃぁぁぁぁぁ!!」

 女性の叫び声だ。
 シュウたちはすぐさまレストランから飛び出し、叫び声の聞こえた広場へと向かう。すると、そこには協会の最上階からロープに吊るされた甲冑の男。その身体には短槍が突き刺さっている。

「早く抜け!!」

 キリトが叫ぶも、甲冑の男は苦しみだす。どうやら痛みで抜けないようだ。

「君は下で受け止めて!」

 アスナが建物の中へと入っていく。

「わかった!」

 キリトが甲冑の男の真下まで移動。

「待ってろ!!」

 甲冑の男はさらに苦しみ出す。

「クッソ……間に合え!!」

 シュウは少し距離をとり、甲冑の男が吊るされる建物の壁に向け走る。

 体術《壁走り(ウォールラン)
 垂直に聳え立つ壁を走り、甲冑の男へと手を伸ばす。
 だが、その時にはもう遅かった。
 甲冑の男は呻き声をあげながら、俺の目の前で光の欠片となり消滅する。
 また間に合わなかった。

「みんな! デュエルの【Winner】表示を探せ!!」

 シュウはそのままの勢いで着地して上からデュエルの【Winner】表示を探す。しかし集まった野次馬の中には見当たらない。
 少し遅れてアスナもたどり着く。

「この中にはいねぇぞ!」

 だとするとデュエル終了と同時に転移結晶かなんかで逃げたってことか。少なくともシュウはその現場を目撃していない。

「なぁ、俺たちが来た時に転移結晶を使ったようなエフェクトって確認できたか?」

 アスナに問いかけるが、少し考え込んだ後に首を横に振った。
 キリトも走って上がって来たのか肩で息をしている。
 吊るされるのに使用されてロープを調べてみるもごく普通のアイテムだった。そうなると短剣の方が怪しくなって来る。

「どういうことだ。これは」

「普通に考えればデュエルの相手が被害者の胸に槍を突き刺して、ロープを首に引っ掛けて窓から突き落とした。ってことになるのかしら」

「でも、【Winner】表示はどこにも出なかった」

「ありえないわ。圏内でダメージを与えるなんて、デュエル以外の
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