第三章 X《クロス》
復活
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ないようにしなければならなかったほどのもの。
「うわぁ!!」
「なんつー奴だよ!?」
その大きさに悪態をつくなり見上げてあぜんとするなり、各人がフォーティーンの姿を見上げた。
「GYIUOHHHHHHHHHHHHHHHHHHHHHHHHHHHHHHHHHHHHHHHHHHHH!!!!!」
そして、さらに咆哮。
叫びながら、フォーティーンは海上で、まるで自らに宿った力をためすように雷や炎を吐きだし始めた。
それを見上げながら唖然とする一同の中たった一人、スカリエッティだけが興奮した声を出していた。
「不死生物すらをも消滅させる力を持った邪神!!なるほど、この地での種の繁栄を促そうとする統率者とやらが封印したのも納得だ!!」
そして、長岡へと意識を向ける。
「統率者とて一枚岩ではない。かつての戦いに勝利した人類と共に生きていこうとした一部の統率者たちがいたとしたら、というのが私の仮説だ。数百、数千という時の流れを生きてきて、その一族であったあなたは感じ取っているはずだ。この星に脅威が迫った時、あれの内部に取り込まれ、その精神となり変って敵を粉砕するのは貴女の役目だった。だが膨大な時の流れが貴女の血を薄めた・・・・まさに「少女」と呼べる存在の魂の揺らぎが最も大きなエネルギーになると言っていたのはどこの次元世界の定説だったかな?もはや混じり合って力を成すのは、この時代の少女たちである方がふさわしい・・・・!!」
早口で一気に言い放つスカリエッティには、多少なりの狂気が含まれている。
おそらくはこれを目の前にして好奇心がうずいてしょうがないのだろう。
まあ、それで暴走しないだけでも昔よりまともになったということなのか。
フォーティーン
四本の腕に、蛇のような下半身。そして、真っ白な鎧を身にまとったかのような体躯。
腕にはそれぞれ剣、杯、棍棒、盾が握られており、それぞれが風、雷、氷、炎の力を持つ。
十人の少女たちは体の各部に、配置封印され、その力を利用されている。
杯からは雷が溢れ、盾の中心からは爆熱系の液体がどろりと垂れ出ていた。
それらが海面を吹き飛ばし、炎上させ、フォーティーンが海上から陸地へと乗り込み、そのまま都市部へと向かおうと飛んでいく。
「させるか!!」
そこに一刀が飛び出し、無数の剣を頭部に向けた。
しかしそれは一本も突き刺さることはなく、カンカン、と甲高い音を鳴らして落ちていく。
だが気をそらすことはできたようで、その恐ろしい相貌が彼らに向けられる。
剣が振るわれ、盾の中心から球体状の液体がドポッ、と飛び出してく
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