第三章 X《クロス》
復活
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「ま・・・ずい・・・主!!」
「凩!!」
凩が長岡を引き寄せ、語りかける。
いま、その時間が来た、と。
しかし誰一人として石版に打ち込める状況ではない。
それどころか、今にも崩壊に飲まれまいと逃げ惑うので精いっぱいだ。
「ぬ・・・破ァッ!!」
その状況を脱しようと、凩が真上に向けて剣閃を打ち出す。
それによって降りかかる瓦礫の雨に穴が開き、そこから全員が脱出に成功した。
そして
「なんだ・・・これは・・・・」
地上に出た彼らは、真っ白な巨大な塊を頭上に見た。
その塊の正体は、離れた場所で戦闘を行っているクラウドが見ることでやっとしっかり確認できるほどの大きさだった。
「フンッ!!・・・!?なんだ・・・?」
「あ?あーーー!!あの野郎独り占めする気かよ!!ずっこいぞ!!」
そこから見えたのは、巨大な巨大なクジラだった。
おそらくはシロナガスクジラの始祖たるアンデットなのだろうが、いくら始祖と言ってもあれはデカ過ぎる。
戦艦ではないかと思うほどの巨大。
同じ空域に浮いている瞬風がの五倍ほどもあろうその巨体の口からは、ガラガラと岩石を落としていて、おそらく洞窟ごと石版と少女たちを飲み込んだのだろうというのが推測できた。
「いきなり飲み込んじまうとか・・・・今まで動かなかったのは体が重かったからじゃなかったのかァ!!」
なんてこったと頭を押さえるドーベルマンアンデットだが、そこにクラウドの剣撃が迫ってきたのでおっと、といった感じに回避してアンデットを差し向ける。
「もうあんたと遊んでる場合じゃねぇんだ。あっちに行かせてもらうよ!!」
「行かせるか!!」
「行ーくーの!!お前ら、相手してやれ!!」
そういってさらにアンデットをクラウドに向けるドーベルマンアンデット。
背後からはクラウドに向かうそれらの叫び声が聞こえてくる。
しかし
ギャオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオ!!!
ドォドドドドドドドドドドドドドドンッッッ!!!
「な・・・(ズガッッ!!)に!?」
その背後で無数の爆発音とアンデットの断末魔が聞こえた直後、自分の体を巨大な大剣が刺し貫いていた。
「逃げる?そんな奴が、俺に勝てると思うのか?」
背後で剣をドーベルマンアンデットに突き刺したクラウドがそう語りかける。
そのまま地面にうつぶせに倒され、標本のように剣で留められたドーベルマンアンデットは訳が分からなかった。
自分
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