第三章 X《クロス》
裏目
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すみません・・・クスン』
「な、泣くなよおい・・・・だぁー、わかった、俺が悪かった!だから泣かないでくれって!!お願い!お願いお願い!!」
何やら漫才を繰り広げる八人。
それを眺めるコックローチアンデットはポカーンとしてしまっている。
外から見ている分には四人がそれぞれ一人漫才をしているようなものなのだから。
「ったく・・・ンなことしてる場合じゃねぇ。なんのためにこうなったか、おめぇら、忘れんなよ!?」
「おう!!」
「もちろん!」
「オッケー!」
タロウズが横に並び、各自の武器を手に取る。
と言ってもキャロのみはモモタロスォードだが。
『わ、私剣なんか使ったことないですよ!?』
「大丈夫だ。お前は俺を信じてろ。あとはツッこみゃあどうにかなる!!」
『どうにかってェ!?』
「行くぜ行くぜ行くぜェ!!!」
そう叫び、ソードを振り回してキャロが走り出し、コックローチアンデットに切りかかて行った。
気合いと共に振り下ろしたそれをコックローチアンデットは受け止めもせずに、高速移動で背後に回ってその小さな体をつぶそうと拳を振り下ろす。
が、その拳は当たらない。
振り下ろし、標的を外した剣を、そのまま後ろに向きながら今度は斜めに振り上げてコックローチアンデットの胸を切りつけたからだ。
その拳を抑えてコックローチアンデットがうろたえるが、キャロは―――というかモモタロスは―――剣を眺めるように持ってすげぇと感嘆の声をあげていた。
それはそうだろう。
モモタロスの戦闘における経験、勘、そして嗅覚。
そこにキャロの探知魔法まで入ってくるのだから、見えなくったって直感で動く彼には相手がどこに逃げたかは手に取るように分かる。
「おぅ・・・・びっくり」
「こっちもいるよ!!」
『ストラーダ!!』
そして、さらにはストラーダの突きも迫りくる。
もともとウラタロスもロッド使い。そこにエリオの力も来ればそれはもう猛烈な・・・・
「なめんなや!!」
ガキィ!!!
しかし、その突きをコックローチアンデットは肘と膝で挟み込み、引き寄せてエリオの動きを止めた。
エリオの持ち味は速さだ。
内部にウラタロスがいる以上、雷の力での運動神経増加などできないのだから、技術は上がってもそこが足りなくなってしまう。
そこにキャロ(モモタロス)が斬りかかるが、あっさりと剣は掴まれてキャロの小さな体ごと投げ飛ばされてしまう。
「ちょっと先輩!!その子のことも考えてよ!?」
『キャローーーーーーーーーー!!??』
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