第三章 X《クロス》
敗北
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れはなんだと。
そこまではいい。掛かる時間は同じだ。
しかし次に、クラウドはこれは一体どういう攻撃なのかを考えてしまった。
それに対しコックローチアンデットは瞬時にブロッサムアンデットによるものだということがわかっていた。
その差。
その差が、ここからの一連の動きでの、勝敗を分けた。
(いただきっ!!)
コックローチアンデットがその巨木の脇をすり抜け、クラウドを追い越して観鈴を乗り越え、少女たちの元へと辿りついた。
クロコダイルアンデットはそのついでで最初に外に向かって蹴り飛ばされていた。運が良ければ、他のアンデットが拾っていくだろう。
そして彼女らの意識を瞬時に刈り取り、二本の腕と二本の鉤爪で四人をかつぎあげ、その場を瞬時に離脱した。
「待てェっ!!」
「おうおうオレを攻撃すると、この子たちだってただじゃすまないぜ!!」
「当てなければどうということはない!!」
クラウドと観鈴を越えて、その背後で少女を奪っていたコックローチアンデットが、そのまま壁を破壊して外へと飛び降りた。
それを追って、クラウドも飛び降りながら剣を投げ、その背中に命中させていく。
「(ドドドッ)オグッ!?が、ハッ!!」
「お前たちはその子たちの魂を狙っている。この場では死なせないだろう?」
「ち・・・コスいのはどっちだよ!!」
背中に三本ほどの剣が突き刺さっても、いまだ腕から彼女らを放さないコックローチアンデット。
クラウドが最後の一撃だと言わん掛かりにファースト剣を振りかざして突き構え、開翼して真っ直ぐに落ちていく。
「雑魚は雑魚なりに役に立ちやがれ!!」
「なに!?」
が、そこでコックローチアンデットが梨花たち四人をバラバラに投げ放ち、ほかの箇所で戦っていたアンデットにキャッチさせて離脱させた。
しかも、今度も擬態による偽物を織り交ぜている。
すぐに判別できるとはいえ、その一瞬は大きい。
「はっは!!一匹見たら、あと二百万匹はいると思いなァ!!」
そういって、クラウドがアンデットを追っていく。
だがしかし相手が多い。
こっちは一人、逃げるあっちは四体。三体が鳥系で、一体が獣系だ。
他にも偽物が多くいるが、どれが本物かはわかっている。
しかし、どれを追おうか、というのが問題。
だが
「ブリザガッ!!!」
「ギッ!?」「ガッ!?」「ギェッ!!」
そこでクラウドは鳥系三体の翼を瞬時に凍らせ、自分は獣形のアンデットを一撃で排除、そいつの抱えていたアルルゥを奪い返して、即座にほかの三体のもとに向か
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