外伝〜運命が改変された主従の少女達の邂逅〜
[2/6]
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
エリゼの口から出た予想外の答えを聞いたアルフィン皇女は困惑の表情でエリゼに問いかけた。
「今夜リウイ陛下はアリシア女王陛下達に両帝国間の戦争の和解調印の場を提供並びにリベール王国の代表者の和解調印の立ち合いに応じて頂く交渉に向かう為にリベール王国のグランセル城を緊急訪問をする予定となっております。」
「ええっ!?そ、その……メンフィル帝国が我が国との戦争を開戦してから、それ程経っていませんわよね……?ユミルの件で戦争を仕掛ける程我が国に対して相当な怒りを抱いていたメンフィル帝国が何故、自ら和解を申し出てくれたのでしょうか……?」
「それは――――」
自分の説明に驚いているアルフィン皇女にエリゼはメンフィル帝国がエレボニア帝国との和解をしようとしている事情――――メンフィル・エレボニア戦争で活躍をしたリィンがリウイ達に表彰された際、”褒美”として両帝国の和解を望み、メンフィル帝国がその望みに応える為に和解に向けて動いている事を説明した。
「リィンさんが……………―――!もしかして戦争に参加し、アルバレア公やルーファスさんを討った本当の理由はメンフィル帝国とエレボニア帝国の戦争を和解へと導く為に………?」
事情を聞き終えたアルフィン皇女は驚きの表情で呟いた後ある事に気づき、エリゼに確認した。
「―――はい。エレボニア帝国を占領するつもりでいたメンフィル帝国の意志を変える為には相応の手柄が必要となりますので。」
「そうだったのですか……………わたくし―――いえ、エレボニア帝国はわたくしをユミルで匿って頂いた件も含めてシュバルツァー家から一生をかけても返しきれぬ恩を受けたのですね………本当にありがとうございます。どうかリィンさんにも両帝国の戦争を和解へと導いて頂いた事、わたくしは心より感謝している事をお伝えして下さい。」
エリゼの答えを聞いたアルフィン皇女は複雑そうな表情をしたがすぐに気を取り直してエリゼを見つめて頭を下げた。
「………殿下のお言葉、必ず兄様に伝えておきます。……ただ、メンフィル帝国はエレボニア帝国に対して”和解条件”としてエレボニア帝国の領土をメンフィル帝国に贈与させる事等様々な条件を要求するとの事ですから、その点については調印式が始まる前に心構えをしておいた方がよろしいかと思われます。」
「そ、それは…………あ、あの………エリゼさんの口ぶりですと、わたくしが両帝国の和解の調印式に参加して和解条約書に調印するように聞こえるのですが………」
エリゼの忠告に不安そうな表情をしたアルフィン皇女はある事が気になり、エリゼに訊ねた。
「殿下の推察の通り、アルフィン皇女殿下には現在も貴族連合軍に幽閉されているユーゲント皇帝陛下の”代理人”として調印式に参加し、メンフィル帝
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ