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亡命編 銀河英雄伝説〜新たなる潮流(エーリッヒ・ヴァレンシュタイン伝)
第三十一話 イゼルローンにて(その1)
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ない。

寝てる奴、顔だけでも見ていくか。俺がその男に近づくとリンツが厳しい声を出した。
「大佐、気を付けてください」
「ええ」

俺が大佐と呼ばれたことが意外だったようだ。三人が驚いたような表情を見せた。人を驚かすのは悪い気分じゃない、そう思いながら寝ている男の腕を荷電粒子ライフルで動かした。その男の顔を見た瞬間、息が止まった。

「ギュンター! ギュンター・キスリング!」
何でお前が此処にいる。お前はオーディンで憲兵隊のはずだ。一体何が起きた?






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