暁 〜小説投稿サイト〜
ソードアート・オンライン〜黒の剣士と紅き死神〜
外伝
外伝《絶剣の弟子》I〜rising hope〜(外伝最終話)
[10/20]

[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話
ベールがレイド全体に広がり、HPが回復して行った。

「合流しましょう!」

 遠目にだが、主要メンバーの何人かは生き残っているのが分かる。今の反撃もレオンさんとホルンさんだろう。

「カイトさん!」
「おう、ライト無事だったか」
「あの、これは……」
「ああ。連中、ついに形振り構ってられなくなったみたいだな」

 アルン高原側から見積り20人程のプレイヤーが姿を現わす。更に渓谷の上の両端に10人ずつ。装備はまちまちでギルドタグも数人ずつが同じで後はバラバラ。しかし、全員が異様にギラついた視線をしていた。

「カイトさ「謝んじゃねーよ」……え?」
「別にお前は悪かねぇ。俺らだって少なく無い賞金掛けられてんだ……普段から目の敵にされてっからな」

 バシン、と背中を叩かれつんのめる。そして大きく息を吸い込むと大声を放つ。

「全員、戦闘開始!」

 言うなり、先陣を切って飛び出す。矢や魔法がカイトさんを狙い撃つが、次の瞬間その場にカイトさんは居ない。圧倒的スピードで敵陣に到達すると、最前列に居た2人のプレイヤーの首を纏めて刎ねた。

「続け!」

 次いでレオンさんが号令をかける。正面と上空の敵、三方向に向かってレイドメンバーたちが殺到していく。正面と左翼を担うのはオラトリオ・オーケストラ。右翼を風林火山が攻めていた。人数こそ僅にPK集団の方が優っているが、こちらは高難度クエストに挑む為に集まった精兵。半数を削られようと戦力は劣らない。

「ライト!」
「ユウキさん……」

 こんな時でもどこか楽しそうな表情をしているユウキさんに毒気が抜かれ、僅かに緊張が解ける。

「なんだか、楽しそうですね……」
「楽しい、とはちょっと違うかもだけど。なんだか、大人数で合戦だー!みたいでわくわくはするよ…………まあ、でも……」
「?……っ??」

 次の瞬間、すっ、とユウキさんの顔がほんの少し曇る。普段が朗らかなだけに、それだけで少し背筋が伸びるてしまうような表情。

「皆んなが楽しんでいること邪魔をするのは、ちょっとだけ頭に来るかなぁ」

 そして後方を見やると、無言で剣を構える。振り向くとそこにいつの間にかは20人程の集団が展開していた。

「こ、これ程の人数、一体どこへ隠れていたのでしょうか?」
「スキルじゃ無いわね……何か特別なアイテムかしら?」
「ま、わざわざ出て来たってことは正面から戦えるってことでしょ!」
「クエストの邪魔したお礼、たっぷりと返してやる!」
「でも慎重にね」

 スリーピングナイツとアスナさんもユウキさんに倣って得物を構える。シウネーさんも後方で呪文を唱え始めた。
 俺たちのパーティーも加われば人数はこちらもほぼ互角。新たな罠さえ警戒すればなんてこと
[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2025 肥前のポチ