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外伝
外伝《絶剣の弟子》I〜rising hope〜(外伝最終話)
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ズさんやリーファさんがやるべきなのではないかと思う。
 しかし、抗議しようにもメンバーたちはそのことを特に気にしていない様子でアイテムの確認なんかを始めてる。

「大丈夫ですよ、ライトさん。何事もチャレンジです!」
「私も出来る限りフォローします」

 軽く絶望に浸ってるとシリカさんとセラさんが慰めてくれる。2人とも歳は近いはずだが、属性的に何となく妹に囲まれている感じがして癒された。実際には居ない故の感想かもしれないが。

「じゃあ、頑張ってみますよ……」

 気乗りはしないが、何事もチャレンジというシリカさんの言葉には一理ある。幸い周りの人たちは自分より実力者である訳でフォローも期待できる。練習と思えば良いのだ。
 しばらくするとカイトさんから号令がかかり、出発の空気が漂う。次いで陽気な音楽と歌が響いて来て、飛行速度が上がるようなバフがかかる。聞こえてくる方向を見てみれば、カイトさんの横で副リーダーのホルンさんが楽器を演奏しながら歌っていた。出発前のファンファーレとは少し小洒落ているが、ステータスとは別に気合いも入るというものだ。

 そして、出発時刻丁度。49人のプレイヤーたちは順に翅を展開すると次々と飛び立って行った。








 今回の標的、《The brightridge》はALO屈指の巨体を持つモンスターで、その大きさは実際に火山を1つ背負っているという。輝く嶺という名前はここから来ているらしく、付近のプレイヤーたちには火山弾を降らせ、遠方のプレイヤーには角から熱線攻撃を行う。その他、ストンプ攻撃の余波で周囲の地形からの落石、その巨体をも浮かび上がらせる力強い羽ばたきからの岩石嵐など厄介な攻撃が目白押しだと言う。
 少し前までこのモンスターが出現するのはとあるお使いクエストの途中で、倒すことが困難なレベルのモンスターとして出て来ていたが、丁度俺がALOを始めた頃に専用の討伐クエストが用意されたらしい。アルン高原南部の竜の谷の一角でそのクエストは発生しており、クエストフラグを立てる直前で一度休憩が取られていた。

「……あの、セインさん」
「どうしたんだい?」
「出発前は時間がなかったので今訊くんですけど……正直パーティーリーダーの役割が分からなくて」
「ああ。無茶やらされてるみたいだね」

 ご愁傷様、と。セインさんが苦笑いする。セインさんはパーティーリーダーではなかったのであわよくば代わってくれるんじゃないかと淡い期待があったがそんなこともなく……。

「うん。ライトは難しく考えなくて良いんじゃ無いかな?」
「……どういうことですか?」
「例えば……君の師匠のユウキちゃんはギルドリーダーでパーティーを組む時も大体リーダーになるけど、実際あのパーティーの指揮を執ってるのは
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