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魔道戦記リリカルなのはANSUR〜Last codE〜
ANSURY其は恐怖に彩られし宵闇の化身なる者〜LeseFear〜
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閃光系魔力を付加し、携えている左手を右肩にまで持って来て・・・

「ふんっ!」

勢いよく横に振り払いつつ穂先から光線を放ち、床に横一線のラインを刻み込む。それは俺たちと影分身を隔てる境界線だ。

――天地に架かれ(コード)汝の明けの明星(ルシフェル)――

“アグレアス”に穴を開けないように威力を限界にまで絞った状態で発動したルシフェル。ライン上に沿うように連続で砲撃が立ち上り、攻撃力を伴った光の壁としてそびえ立つ。本来は屋外で発動するべき対地空多弾砲撃ゆえ、今のルシフェルは4分の1もその効果を発揮できていない。が、レーゼフェアの影分身を蹴散らすことくらいは出来る。

「どうなったの!? 見えないよ〜!」

「お前の分身は全て消し飛んだよ。さて、レーゼフェア。お前に2、3、訊きたいことがあるんだがな」

「はあ? 僕が神器王の疑問に答えるとか、そんなのあるわけな――」

「リアンシェルトはヴァルキリーとして記憶が戻っているという。お前はどうなんだ? レーゼフェア」

「っ! は、はあ? 何を言ってるのか解らないよ! き、記憶? ヴァルキリー? 僕、そんなの知らないもん!」

この質問をするためにレーゼフェアを捕らえたんだが、返って来た答えを聞いて「なるほど・・・」俺は自分の愚かさを呪った。あの子の返答の最初、息を呑んだのが判った。まさか、が現実味を帯びていく。

「レーゼフェア。お前も記憶が戻っているんだな」

「・・・知らないもん! はあ? 僕はヴァルキリーなんて知らないもん! 僕はレーゼフェア! エグリゴリのレーゼフェアだもん!」

「レーゼフェア・・・」

「うるさい! 知らないって言ってるでしょ! むぅ〜! もう放せよ〜!」

エグリゴリ(このこ)達はずっと洗脳され続け、記憶はもう戻らず、俺と敵対して、破壊してやることが救済になるという考えしかなかった。父親として最低過ぎるだろう、さすがに・・・。もう少し疑うべきだったんだ。

「頼むよ、レーゼフェア・・・」

バインドの発光量を完全に抑え、さらにバインド自体を解除してレーゼフェアを解放する。アイリが『マイスター!? それは危険過ぎ!』と言うが、素直にさせるにはこれくらいしなければならないだろう。自由になったあの子の頭を胸に抱く。

「っ!」

「本当に記憶が戻っていないなら、今すぐ俺を殺してみろ。出来るだろ、エグリゴリのレーゼフェア・・・」

今の俺は完全に無防備だ。正直、今の状態でレーゼフェアの全力を受けたら死ぬ自信がある。でも信じよう。だってお前は昔から嘘を吐く時はいつも、はあ?とか、もん!が多いものな。

・―・―・回想だ・―・―・

今日もヨツンヘイム連合との戦闘を無事に終え、私たち“アンスール
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