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魔法少女リリカルなのは 〜最強のお人好しと黒き羽〜
第二十七話 少女たちの決意 前編
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 ……いや、分かったとしても、納得しきれなかった。

 彼女のような小さな身体のどこに、そんな大きな覚悟があるのか。

 リンディの問いに対し、なのはは思ったことを、思ってきたことを語る。

「私、ユーノ君達や、レイジングハートに出会ってから、自分にできること、自分がやりたいことが見えてきた気がしたんです。 私と同じくらいの女の子も、きっとなにかやりたいことがあってジュエルシードを狙ってるんだと思います。 私は、私のできることで知りたいんです」

 金髪の少女のことは、不思議と何度も脳裏をよぎる。

 黒鐘や雪鳴が対峙したことのある少女のことを、遠目から何度も見てきて、そして何度も思った。

 なんで……あんなにも、自分に似てるのだろうと。

 見た目じゃなくて、雰囲気とか、表情とか。

 それは気になったらずっと頭の中から離れないほど印象が強くて、知りたいと思った。

 それはジュエルシードを探していれば、きっと知ることが出来る気がするから。

「だから私は、続けたいです」

「ですが――――」

 なのはの発言にリンディは更に発言をしようとしたが、突如周囲の温度が下がったことに驚き、声を噤んだ。

 温度低下の原因は、なのはの隣でずっと無言を貫いていた雪鳴の身体から発している冷気が原因だった。

 三人の視線が雪鳴に注目したところで、彼女は冷気の放出を止めて口を開く。

「私は今、黒鐘の代理としているつもり。 元々黒鐘が関わってることだから関わってるだけで、ジュエルシード、それを狙う人に興味なんてなかった」

 と、雪鳴は淡々とした口調で思いを語りだす。

「海鳴には療養で来てるだけで、傷もだいぶ治ってたから元の世界に帰るつもりだった」

 それは黒鐘に再会する前までのこと。

 元々、海鳴周辺で魔法が使用された気配は感じ取っていて、しかし介入せずにいた。

 傷のこともあったが、管理局がすぐに介入して解決することだと思っていたし、被害もそれほど大きくはなかったからだ。

 しかし、黒鐘と再会して、彼が関わってると知って自分たちも関わろうと思った。

 結局、黒鐘と再会していなかったらジュエルシードのことは気にもしなかっただろうと雪鳴は振り返る。

 けど、ジュエルシードに関わって、それを狙う少女と邂逅して、考えは変わっていった。

「高町 なのはがジュエルシードを狙う少女に興味を持つ気持ちは私も同じ」

「その魔導師に対しても私たちが適切な対処をするつもりですが?」

「それは逮捕して事情を聞いて然るべき処罰を与えること?」

「それだけのことを起こしていれば止む負えませんね」

「なら尚の事、私は高町 なのはに賛成する」

「雪鳴さ
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