長芋でスタミナを・その1
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るもよし……一品で色々な味を楽しめる。
「うん、なんだか私みたい……」
あれま、またブルーになってやんの。
「とろろのどの辺が阿武隈っぽいって?粘着質なトコか?」
「ちっ、違いますよぅ!そもそも私、粘着質じゃありませんっ!」
「……そうか?」
前髪の事とか北上の事とか、言う事聞かない駆逐艦の事とか……ウジウジ悩んで粘ついて、ザ・粘着質って感じだったが。
「そうじゃなくて、とろろは一品で色々な味になるでしょ?だから色々やらされてる私みたいだなって」
「いや、そりゃお前が出来ると俺が判断したからお前に任せてるんだぞ?」
俺だって今はこんな事やってるが、それなりに実績を積んできた提督だ。出来ないと判断すれば仕事は割り振らないし、今は満足に出来ていなくてもいずれは出来るようになるだろうと将来性を見込んで仕事を任せたりしている。
「私が改ニになってから、いっぱい頼られるようになったでしょ?だから、もしかして器用貧乏みたいに思われてるのかなって……」
グスン、グスンと鼻を鳴らし始めた阿武隈。
「アホだねぇお前も」
「え?」
「あのなぁ、便利屋?器用貧乏?結構じゃねぇか。プロデ野球なんかにも便利屋って呼ばれるピッチャーもいるが、それは先発・中継ぎ・抑え……どこを任せても安心感がある、そういう奴じゃないと便利屋なんて任せらねぇんだぞ?」
つまりは器用貧乏とは『何でも一定以上にやれる』という事で、それだけの実力を期待されているという事だ。
「まぁ、お前がしんどいって言うならその辺の配置は考えるけどよ?どうする、阿武隈」
「……そっか、提督は私に期待してくれてたんだ。だったらもう少し、もう少しだけ頑張ってみようかな?」
「そうか、それならもっと山芋食べてスタミナ付けないとな!」
「うん!だから提督、山芋料理のお代わりお願いしま〜すっ!」
さて、嫁さんからのリクエストだ。応えない訳にゃあいくめぇよ。
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