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ソードアート・オンライン 〜槍剣使いの能力共有〜《修正版》
SAO編ーアインクラッドー
03.消えた希望
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げつける。槍投撃技《レイヴァテイン》───。
 槍と投剣の二つを合わせたソードスキル。槍のソードスキルで内で最大の飛距離を誇るスキルだ。

「いけぇぇ───ッ!!」

 紅い閃光がファントムソウルの額を貫き、今までにない奇声をあげながらガラスの欠片となり消滅した。

「……たお……したのか」

 地面に着地するとともにその言葉が洩れた。
 一瞬の静寂ののちにダイキの声が響く。

「倒したんだよな……よっしゃぁ!!」

 初めてボスを倒した歓喜で皆が喜ぶ。
 倒した……そのはずなのにまたしても形容しがたい違和感が残っている。
 確かにファントムソウルの耐久値はかなり低い。しかしあれだけの攻撃で全てのHPを削り取ることなど可能なのだろうか。それに最後の一撃を放つ前のHPゲージは、一本半ほど残っていたように見えた。さすがの《レイヴァテイン》だとしてもボスのHPをそこまで削ることはできない。

「やったな、シュウ、ミサキ」

 ハルキが歓喜のあまりこちらに飛びついてくる。

「……ミサキ?」

 ミサキの様子がおかしい。皆が歓喜にわくなか彼女だけが下を向いて腕をダラっとしている。その姿は、まるで先ほど倒したはずのモンスター、《ファントムソウル》のように……
 その瞬間、全ての違和感が繋がるようにシュウは叫んだ。

「ハルキ、来るな!!」

「へ? ……グハッ!!」

 ハルキの苦痛の声ととともにありえない光景が視界に飛び込んできた。まるで瞳が機能を失ったかのようにそこから目が離せない。ミサキの槍がハルキの腹部を突き刺している。

「……み、サキ……なに……を」

「い、イヒヒ……ヒヒヒヒ!!」

 下を向いていたミサキが顔をあげるがその表情は、いつもの幼さが残る表情ではなく、眼は赤く染まり、頬には赤色の稲妻のような線が浮かび上がっている。だが、その声は確かにミサキの声だ。しかし、明らかにその嘲笑うような笑い方はさっきの倒したはずのボス、ファントムソウルそのものだ。

「イヒヒヒヒヒヒ!!」

 ミサキは、ハルキの腹部から槍を抜き、再び閃光をまとった槍がハルキの身体を貫いた。

「あ……っ……あっ!」

 声にならない声が大気に吐き出されるとハルキの身体が光の欠片となって消滅する。

「……は、ハルキ?」

「……う、嘘だろ」

 それは仲間の死を意味している。今まで一緒に戦ってきた仲間の死。それは想像以上にシュウに衝撃を与えた。このデスゲームをやっている中で人の命が消えていくのはもう何度も見てきた。だが、仲間の死というのはあまりにも悲劇的だった。
 ミサキは悪魔のような笑顔を浮かべながら続けてショウタへと目線を向ける。動けずにいるショウタへとそのまま突進する。穂先
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