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ソードアート・オンライン 〜槍剣使いの能力共有〜《修正版》
SAO編ーアインクラッドー
03.消えた希望
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る覚悟をした瞬間、紅の閃光が迸った。ファントムソウルの右腕はシュウに当たる寸前に真上に弾き飛ばされる。

「大丈夫、シュウ?」

 聞き覚えのある声に前を向くといつも通りの無邪気な笑みのミサキがいた。

「シュウにばっかいい格好はさせないぜ。おりゃぁぁ!!」

 威勢のいい声とともにダイキが片手剣を担ぎ上げ、システムアシストの力を受けた突進、《レイジスパイク》を放ち、ファントムの体勢を崩させる。ファントムソウルは後方へ少し飛ばされるが、長い手を使って転倒を回避する。しかしその先にいたハルキとショウタのそれぞれの武器が閃光をまとう。ハルキの短剣連続技《ファッドエッジ》、ショウタの片手剣縦二連撃技《バーチカル・アーク》が両腕を切り裂き、後方へと完全に倒れる。
 技後硬直が解け、動くようになった身体に少女が手を差し伸べる。

「行こ! シュウ、あいつを倒すよ!!」

 ミサキの笑顔はシュウの中の不安の全てを吹き飛ばしてくれる。いつもその笑顔にシュウは救われていたんだ。初めての彼女に会ったあの時からミサキはシュウに持ってないものを持っていた。だからこそ彼女に近づきたかったのかもしれない。
 ───いや、違う。俺はミサキのことが好きだったんだ。
 差し伸べられた手を強く握りしめて立ち上がり、叫ぶ。

「当たり前だ!」

 ───この戦いが終わったらみんなに俺のことを話そう。そして彼女に気持ちを伝えよう。

 そのためにも目の前のボスを倒さなければならない。今一度武器を強く握りしめ、シュウとミサキはファントムソウルへと駆けた。

「みんな、俺がもう一度前に出る!! みんなはそれを援護してくれ」

「「おう!!」」

 疾駆する威力で地面を真上に蹴り飛ばし、慣性の力で斜め上空へと跳び上がる。そして片手剣を担ぎ上げ、システムが起動したのを身体が感じとる。そして見えない何かを蹴り上げもう一段飛び上がり、ファントムソウルの頭上を越える高さまで飛び上がる。漆黒をまとった片手剣を振り下ろしながら落下する。
 ───片手剣垂直降下技《デッドフォール》
 重力とシステムアシストの威力を加えた片手剣の刃は人形の左腕をえぐり、そのまま肘の辺りで切断する。

「ヒィィィィィ!!」

 人形の奇声が部屋の中に響いた。こいつは見た目のままに耐久値が低いようだ。耐久値が低いということは、つまり防御力が低くHPの減りも早いということを意味する。
 これがワープという未知の力で転送されたボスということだろう。正規のボス攻略ならば簡単に倒せそうなボスだ。

「ミサキ、ダイキ、今だ!!」

「おう!」

「任せて!!」

 シュウの叫びに応答したミサキとダイキが前へと飛び出した。
 ダイキの刃がV字の軌跡を描き、人形の足
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