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ソードアート・オンライン 〜槍剣使いの能力共有〜《修正版》
SAO編ーアインクラッドー
03.消えた希望
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。よく考えてみればそれはここ最近、何度かあったような気がする。

「みんな、いい情報が手に入ったぞ!」

 少し遠くの方からこちらに手を振ってプレイヤーたちを避けながら寄ってくる少年が一人。それは考えるまでもなくダイキだった。急いでこちらに走ってきたせいか肩で息をしている。

「どうしたの? そんなにテンションあげて」

「い、いい情報が手に入ったぞ! この街を抜けた先の森にいい狩場があるんだってそこのモンスター弱いのに経験値がメッチャもらえるって」

 興奮のせいかとてつもない早口でダイキが説明する。

「まじか!?」

「それじゃあ、行こうぜ」

 ハルキとショウタのテンションが上がったのか騒ぎ出した。ミサキはそれをなだめてはいるが彼女も少しテンションは高めだ。そんな彼らと対照的にシュウは不安を顔に出した。そんな狩場の情報は聞いたことはなかった。
 攻略組から離れてはいるがある程度の情報は情報屋から買ってわかっている。だが、そんな情報は情報屋からも聞いたことはなかった。

「ほら、シュウも早く行くぞ」

 ダイキが皆を引き連れてその場所を目指す。

「ちょっと待ってくれ、ダイキ。その情報は誰から聞いたんだ?」

 そんな彼を止めて情報源を訊く。

「最近、色々と教えてくれる情報屋からだけど……どうしたんだ?」

 今を思えばこの時に抱いた不信感を言うべきだったのだ。情報屋が誰なのか問いただすべきだった。全力で止めるべきだった。でも、この時のシュウには、皆に嘘をついているという罪悪感のせいで言い出すことが出来なかった。

「……いや、なんでもない」


 ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


 二〇二三年五月十日 第二十八層・錯乱の森

 クラシスからかなり離れた迷宮区のわずか手前。隠れ道のようにあった《錯乱の森》と呼ばれるフィールドへとシュウたちはたどり着いた。そこはキノコ型のモンスターの住処だった。

「やばいな、何だよこの森、経験値貯め放題じゃんか」

 確かにこのフィールドではモンスターのリポップまで時間が極端に短く同時に出現しても三体までという安全でもあった。まだこの層でのレベルが安全ラインの《希望》の皆には経験値稼ぎには適してはいるだろう。

 ───情報があってたってことでいいのか?

 でも、シュウの心の中の不信感は消えるどころか増す一方だ。これで終わる気がしない。何か裏があるような気がする。

「ねぇ、こっち来てみて!」

 ミサキの声のする方に全員で向かう。森の行き止まりに水色の輪が空中に浮かんでいる何かがあった。まるでゲームのワープエリアみたいな感じの雰囲気だ。

「これって、ワープのあれっぽいよね?」

 こん
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