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Sword Art Rider-Awakening Clock Up
ヨツンヘイム
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は、間違いなく超大型モンスターの喉から放たれたものだったた。直後に、ずしんずしんという地面を揺るがすような足音も轟く。
しまった。さっきの叫び声ではぐれ邪神を引き寄せちゃったのか、あたしのバカ……と内心で自責しつつも、せめて自分が囮になって邪神をここから引き離すべく、リーファはもう一度ダッシュしようとした。
しかし、いつの間にか背後に立っていたネザーが、強くリーファの左腕を掴んで引き止めた。
「離して!あたしが敵をプルするから、その隙に離脱を……」
抑えた声でそう囁きかけたが、隣に立ったネザーは、外に鋭い視線を向けながら早口で言った。
「待て。様子がおかしい」
「おかしいって、何が……」
「1匹じゃない」
その言葉に慌てて耳を澄ますと、確かに邪神の放つ咆哮は、大型エンジンめいた重低音の他に、ひゅるる、ひゅるるという木枯らしのような声も混じっている。リーファはぐっと息を詰めてから、掴まれた腕を振りほどこうとした。
「2匹なら尚更のことだわ!」あたし達3人とも死んで、またスイルベーンからやり直しだよ!」
「いえ、違いますリーファさん!」
と細く叫んだのは、キリトの肩に乗ったユイだった。
「接近中の邪神級モンスター2匹は……互いを攻撃しているようです!」
「えっ」
ぱちくりと瞬きし、リーファはもう一度聴覚に集中した。確かに、ひっきりなしに轟く足音は、一直線に失踪中というよりはまるで転げ回っているかのように不規則な震動を伝えてくる。
「で、でも……モンスター同士が戦闘って、どういう……」
胸を押し潰すような悲しさも一瞬忘れ、呆然と呟いた。するとキリトが、意を決したように囁いた。
「様子を見に行こう。どうせこんな祠じゃシェルター代わりにはならないし」
「確かにな。ここにいても時間を無駄にするだけだ」
「そ、そうだね……」
さっと頷き合い、リーファは腰の長刀に手を掛けながら、キリトとネザーに続いて雪の舞い散る薄闇へと足を踏み出した。
数歩進んだだけで、音源たる2匹の邪神はすぐに視界に入った。祠の東側から徐々に接近してくるその姿は、まるで小山が揺れ動いているかのようだ。全高は軽く20メートル近くあるだろう。色は、両方とも邪神級モンスター特有の青みがかった灰色だ。
じっと眼を
凝
(
こ
)
らすと、2匹のサイズにはわずかな差があった。ぼるるるると発動機のような雄叫びを上げている個体は、ひゅるひゅると鳴く個体よりも一回り大きい。
大型のほうがギリギリ人間タイプと言えなくもない、縦に3つ連なった巨大な顔の横から4本の腕を生やした巨人というフォルムをしている。異教の神像めいた角ばった顔のそれぞれからぼる、ぼるという叫び声を放ち、それが連続するとエンジン
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