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Sword Art Rider-Awakening Clock Up
ヨツンヘイム
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とにした。しかし飛行不可のこの場所ではお手軽な脱出法などそうそう存在するはずもなく、もう1時間近くこうして焚き火を眺めながら壁際で体育座りをしている__という現状なのだった。

「ええと……脱出プラン以前に、俺、このヨツンヘイムっつうフィールドの知識ゼロなんだよな……」

ようやく眠気を追い払ったらしいキリトが、鋭さの戻った黒い瞳を外の暗闇に向けながら言った。

「確かここに来る前、シルフの領主さん達が言ってたよな。俺達の手持ちのコインを渡した時、『この金額を稼ごうと思ったら、ヨツンヘイムで邪神を狩らないと』とかなんとか」

「そういえば、言ってたな」

頷きつつ、ネザーも記憶を辿った。

「……そういえば2人共、あんな恐ろしい大金、どこで稼いだのよ?」

つい脱線したリーファの質問に、キリトはえーあーうーと唸り、ネザーは冷静なまま考える、といった具合にそれぞれの対応法を模索する。

数秒経過したところでキリトが答える。

「あれはその、俺達も譲ってもらっただけなんだ。昔このゲームをものすごいやり込んで、今はもう引退しちゃった友達から……」

「ふぅーん」

確かに、ゲームを引退するプレイヤーが、装備やコインを友人知人に気前良くプレゼントするというのは結構聞く話だ。とりあえずそれは納得しておいて、リーファは話の筋を戻した。

「で、なんだっけ。サクヤの台詞がどうかしたの?」

「いや、領主さんがああ言ってたってことは、このフィールドで狩りをしてるプレイヤーもいるってことだよな?」

「いるにはいる……みたいね」

「じゃあ、さっきのデカミミズみたいな一方通行ルートだけじゃなく、双方向で行き来できるルートも存在するわけだ」

ようやくキリトの言わんとするところを察し、リーファはかっくんと頷いた。

「あるにはある……みたいね。あたしも実際来るのは初めてだから通ったことはないけど、確か、央都アルンの東西南北に1つずつ大型ダンジョンが配置されてて、そこの最深部にヨツンヘイムに繋がる階段があるのよ。場所は……」

左手を振ってメニューを出し、マップを呼び出す。ほぼ円形をしたヨツンヘイムの平面図が表示されるが、リーファはまったく未踏破のため、現在地周辺以外の全てが灰色に塗り潰された状態だ。右手の人差し指で、のっぺりしたマップの上下左右を順番につつく。

「ここ、ここ、こことここ辺りのはず。あたし達がいる祠が、中心と南西壁のちょうど中間くらいだから、最寄の階段は西か南のやつね。ただ……」

肩を竦め、付け加える。

「階段のあるダンジョンは全部、当然ながらそこを守護する邪神がいるわよ」

「その邪神の強さはわかるか?」

情報収集家的なネザーの質問に、リーファはじろっと横眼の視線
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