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Sword Art Rider-Awakening Clock Up
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ュな流し目に乗せて、
「フリーなら、君__ケットシー領で傭兵やらない?3食おやつに昼寝つきだヨ」
続いて__
「おいおいルー、抜け駆けはよくないぞ」
とサクヤの、心なしかいつもより
艶
(
つや
)
っぽい声。着流しの袖が、するりとネザーの左腕に絡みつく。
「彼は元々シルフの救援に来てくれたのだから優先交渉権はこっちにあると思うな。ネザー君と言ったかな__どうかな、個人的興味もあるので礼も兼ねてこの後スイルベーンで酒でも……」
途端、キリトとリーファが唖然とした表情で状況を見定める。
「あーっ、ずるいヨ、サクヤちゃん。色仕掛けはんたーい」
「人のこと言えた義理か!密着しすぎだお前は!」
美人領主2人に左右からぴたっと挟まれたネザーは、どっちもどっちだろ、と思いながらもすぐに立ち直った。なぜなら、領主2人への返事はすでに決まっていたからだ。
左右の腕にくっついた2人を振り払ったネザーは、相変わらずの冷徹な表情で口を開いた。
「生憎、俺はそこのスプリガンに雇われている故、
余所
(
よそ
)
で油を売っている暇はない。速いとこアルンに行かなきゃならない」
「ほう……そうか、それは残念」
いつも心の底は覗かないサクヤだが、今度ばかりは本当に残念そうに言うと、リーファに視線を向けてきた。
「アルンに行くのか、リーファ。
物見遊山
(
ものみゆさん
)
か?それとも……」
「領地を出る__つもりだったけどね。でも、いつになるかわからないけど、きっとスイルベーンに帰るわ」
「そうか。ホッとしたよ。必ず戻ってきてくれよ__彼と一緒にな」
「途中で家にも寄ってね。大歓迎するヨー」
2領主はネザーから離れると、表情を改めた。サクヤは右手を胸に当てて優美に上体を傾け、アリシャは深々と頭を下げて耳をぺたんと倒す動作でそれぞれ一礼する。頭を上げたサクヤが言った。
「__今回は本当にありがとう、リーファ、キリト君、ネザー君。私達が討たれていたらサラマンダーとの格差は決定的なものになっていただろう。何か礼をしたいが……」
「礼は不要だ」
きっぱりに答えたネザーの姿を見て、リーファはハッと思いつくことがあった。一歩進み出て、言う。
「ねぇ、サクヤ__アリシャさん。今度の同盟って、世界樹攻略のためなんでしょ?」
「ああ、まあ__究極的にはな。2種族共同で世界樹に挑み、双方ともにアルフになれればそれで良し、片方だけなら次のグランド・クエストも協力してクリアする……というのが条約の
骨子
(
こっし
)
だが」
「その攻略に、あたし達も同行させてほしいの。それも、可能な限り速く」
サクヤとアリシャ・ルーは顔を見合わせる。
「……同行は構わない、と言うよりこちらから頼みたいほどだよ
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