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Sword Art Rider-Awakening Clock Up
種族の危機
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った。
それを聞くと、キリトは照れたように笑った。
「ごめん、偉そうなこと言って。悪い癖なんだ」
「ううん、嬉しかった。__じゃ、洞窟出たとこでお別れだね」
するとキリトは意外そうに眉を上げる。
「や、俺達も一緒に行くよ、もちろん」
「え、え?」
「__しまった、時間帯無駄にしちゃったな。ユイ、走るからナビよろしく」
「了解です!」
肩に乗った小妖精が頷くのを確認し、キリトは再びリーファに向かって、
「ちょっと手を拝借」
「え、あの__」
左手を伸ばし、呆気に取られるリーファの右手をギュッと掴む。こんな状況ではあるが、手を繋ぐのはこれが初めてかも、などと意識してしまったリーファの心臓がドクンと跳ねた。
「やっぱり、こうなるか」
ネザーにとって、キリトの先の行動を悟るなど造作もなかった。次の瞬間にキリトが猛烈なスピードで駆け出すことも容易にわかった。空気の壁を突き破る如き衝撃音が鼓膜を叩いた。
黒衣の相棒に続いて共に駆け出し、今までとは比較にならないほどのペースで走った。あまりの速度に岩肌テクスチャが放射状に溶け流されて見える。右手を引かれるリーファの体はほとんど水平に浮き上がり、キリトとネザーが洞窟の湾曲に沿ってコーナリングするたびに左手にぶんぶん振り回される。ロマンチックな要素など皆無だ。
「わあああ!?」
たまらず声を上げつつ前方を凝視すると、通路の少し広くなった箇所に断続的に大量の黄色カーソルが点滅するのが見えた。洞窟に巣食うオークの集団らしい。
「あの、あの、モンスターが」
叫ぶが、キリトとネザーはスピードを落とす気配も見せずオークの群に突っ込んでいく。
「わあ____っ」
リーファの悲鳴に、モンスター達の雄叫びが重なった。しかし、次々と振り下ろされる分厚い包丁のようんあぶきは、1発もヒットしなかった。途中から前に出てきたネザーが剣を振り回し、ドリルで地面を掘り進むようにモンスター達を蹴散らしていく。紫衣の忍者によって切り開かれた道を、キリトは相手をすることもなくネザーの後に続いて進んで行く。オーク達が怒りの声と共に振り向き、追いかけ始めた時には、もう次の通路に突入している。
その後も何度かオークその他にエンカウントしたが、ネザーは剣でスパスパと切り裂き続け、キリトの道作りを繰り返した。当然ながら、背後には巨大なモンスター集団が形成され、濁流のような地響きを立てて追いかけてくる。《トレイン》と呼ばれる非マナー行為そのもので、もし他のパーティーに擦り付けてしまったら大惨事は免れないが、幸いそんな悲劇が起きることもなく、前方に白い光が見え始めた。
「ようやく出口か」
ネザーの言葉耳に届いた直後、視界全てが真っ白に
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