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Sword Art Rider-Awakening Clock Up
種族の危機
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「一応向こうで連絡取ってみたら?」
キリトの言葉に、うむむと考え込む。
正直、現実世界にアルヴヘイムのことを持ち込むのは好きではなかった。ALOのコミュニティサイトにも一切出入りしていないし、レコン__
長田
(
ながた
)
慎一
(
しんいち
)
ともリアルでゲームの話はほとんどしていない。
しかし、謎のメッセージにはどこか引っ掛かるものがあるのも事実だった。
「じゃあ、ちょっとだけ落ちて確認してくるから、キリト君とネザーさんは待ってて。あたしの体、よろしく。__ユイちゃん」
自分の肩に乗っていたユイに向かって、付け加える。
「はい?」
「パパがあたしにイタズラしないように監視しててね」
「了解です!」
「あ、あのなあ!!」
心外だと言う風に首を振るキリトに、「当然の処置だな」とネザーが言葉を追加した。リーファはうふふと笑っておいて、手近なベンチに座ると左手を振った。
ログアウトボタンを押し、この日四度目の世界移動。目眩に似た感覚を味わいながら、遥か彼方のリアルワールドを目指して意識を浮上させていく。
「ふう……」
いつになく長時間のログインに、僅かな疲労感を覚えて、
直葉
(
すぐは
)
は深く息をついた。
ベッドに寝転がり、アミュスフィアを被ったままちらりと自覚し時計に眼をやる。そろそろ母《桐ヶ
谷
(
きりがや
)
翠
(
みどり
)
》が帰ってくる時間だ。顔くらい見せておいたほうがいいかもしれない__。
そんなことを考えながら、手探りでヘッドボードに置いてある
携帯端末
(
スマートフォン
)
を手に取った。ホームボタンを押してタッチ画面を開くと、ログイン中の着信履歴が表示されている。
「何これ!?」
それを見て直葉は眼を丸くした。着信12件、全て長田慎一からのコールだ。家族や警察、病院などからの緊急タグ付き電話ならアミュスフィアと連動して自動ログアウトするようになっているが、長田の番号はそれに含まれていないので、ひたすら無視してしまったらしい。それにしても、この時間に一体何事だというのだ。
コールバックしようとしたところで、13回目の着信が入ったらしく、画面に長田の名前を発光表示させながらブルブルと鳴り響く。通話ボタンをタッチし、耳元へ当てる。
「もしもし、長田君?」
『あっ!ようやく出た!も〜っ、遅いよ直葉ちゃん!!』
「何がも〜なのよ。ちょっと中でゴタゴタしててね」
『た、大変なんだ!シグルドの野郎、僕達を……そ、それだけじゃない、領主も__サクヤさんも売りやがったんだよ!』
「売った……って……。どういう意味なの?最初から説明してよ」
「うー、時間ないのに……。えーと、ほら、昨日古森でサラマンダーに襲われた時さぁ、
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